イチロー氏、日本人初の1巡目指名・八村にエール「一人目になるのはなかなか難しい」
「パワーで圧倒するのでなく技術を見せてほしい」と期待
マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏が20日(日本時間21日)、日本人史上初となるNBAドラフト1巡目指名を受けた八村塁選手に向けコメントした。
ワシントン・ウィザーズから1巡目全体9位指名を受けた八村選手。日本人史上初の快挙を成し遂げたホープは大のイチローファンだという。
ドラフトの一報を聞いたイチロー氏は「偶然、麻布のワールドウイングでトレーニングをしていた時にJスポーツでなんか(番組を)やっていた。それで見ていた。テレビで。あ、こんな子がいるんだって。それがつい最近のことなんで。僕のことをそんな風に見てくれているとはまったく想像もしていなかったけど、僕は一方的に知っていたから」とコメント。
日本人初のドラフト1巡目指名については「一人目が出てこないと二人目が出てこないから。これからはそういう時代になるんでしょうね。一人目になるのはなかなか難しいんですよ。これで、人ってイメージ出来ることを体現しやすくなるから、後に続く人が出てくるんじゃないですか。でもね、ゼロから1って大変なんです。それは頑張ってほしいし」とエールを送った。
1巡目指名を受け、今後はプロプレーヤーとして大きな注目を集めるが「もちろん、そうですよ。これだけでなくて。うん。どうしたって日本人初めてとかって、いちいち付くからね。だから、一人目というのは常に困難が伴うけど、僕はどんな才能かは知らないけど、1位で指名されるということはそれは圧倒的なわけでしょう、大学の世界では。出てくる障害を乗り越えていって欲しいなと思います」と期待を込めた。
最後にイチロー氏は「力で(シャキール)オニールみたいにね、ああいうパワーで圧倒するのでなく技術を見せてほしいなと、勝手に、僕はバスケのことは全然知らないけど、技術をうまい人が磨いたとき、磨かれた技術というのは更にアメリカ人にはないものがあるはずだから。想像ですよ、全般的にね。それを見せつけて欲しいですね」と語った。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)