「超える試合ない」「一生記憶に残る」日本生命賞のロッテ鈴木が語った印象深い一戦は…

ロッテ・鈴木大地【写真:荒川祐史】
ロッテ・鈴木大地【写真:荒川祐史】

打率2位、安打数1位タイなど、打撃成績のほとんどで上位に入る

 ロッテの鈴木大地内野手が26日、2019年「日本生命セ・パ交流戦」の日本生命賞を受賞した。この日行われた全体練習後、ZOZOマリンスタジアムにある公式グッズストア内に新設される「鈴木ラッキー7神社」前で、その心境を語った。

 今季交流戦は打率が両リーグ通じて2位タイ(.368)、安打数1位タイ(28本)、打点2位(17打点)、長打率1位(.711)、OPS1位(1.134)と、打撃成績のほとんどで上位に入る成績を残した。この打撃成績に加え、内外野様々な守備でチームに貢献したことが今回「特に活躍が目立った選手」として評価された形だ。

 鈴木は「サヨナラを打てたりとかもあって、本当にすごいいい期間を過ごせたんだなと思います。『シーズンと変わらず1日を』という気持ちでやってきて、そういう思いがこの成績につながったんじゃないかと思っています」と好成績の要因を振り返った。

 今季の交流戦の中で最も印象に残った試合に挙げたのは、16日の中日戦。「鈴木ラッキー7神社」新設のキッカケになった、9回に打者一巡で5点差をひっくり返し、逆転サヨナラ勝ちした試合。「やっぱり、これを超えるゲームはないですし、この先どういう野球人生を送るかわからないですが、一生記憶に残る1試合だった。自分の中でもそういうインパクトというか、忘れちゃいけない1試合、1打席になったと思う」と改めて振り返った。

 この時、サヨナラ打を放った際に折れたバット。当初は「自分で持って帰ろうと思っていた」というが、“御神木”として飾られることとなり「(その申し出が)嬉しかったですね。あとこの写真は嬉しいですね。奨吾がバットを持ってきてくれた感じが」と、バットとともに飾られた中村奨との2ショット写真を喜んだ。

 今回の受賞について「選手として、これ以上嬉しいことはないです」と喜びは十分感じているが、その余韻にいつまでも浸るつもりはない。「ただ、これがゴールではないので、むしろここから。交流戦いい形で終えて、レギュラーシーズンでパ・リーグと対戦してダメでしたでは意味がない」と、チームリーダーの視線は、すでに次の戦いへ向いている。

 28日からリーグ戦は再開。その初戦を戦うのは現在、首位ソフトバンクとゲーム差なしで2位につけている楽天だ。「監督からも『交流戦で負け越してはいるが、まだ上とは5.5(ゲーム差)。まだまだこれから』という話がありました。相手がどうこうということはないですが、上のチームを叩けば勢いに乗れると思いますし、開幕と同じ相手なので、そういう気持ちをチーム全員でもって行けたらいいかなと思います。開幕戦はいろんな思いをしてスタートしているので、そういう気持ちも忘れずに、気を引き締めてスタートできたら」と語った鈴木。

 開幕戦での不出場から、結果で今のポジションをつかみとった男の“諦めない強い心”と共に、チームはマウエ↑への浮上を虎視眈々と狙っている。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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