元DeNA久保康友が今季5勝目、元MLB本塁打王から2奪三振「すごく考えて投げた」
敵地モンクローバ戦で白星、16年ナ本塁打王のカーターと対戦
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする元DeNAの久保康友投手が3日(日本時間4日)、敵地でのアセレロス・デ・モンクローバ戦に先発し、7回を6安打1失点に抑え、5勝目を挙げた。チームは2-1で勝利し、南地区8チーム中6位の30勝40敗となった。久保は5月26日(同27日)のリエレロス・デ・アグアスカリエンテス戦以来、先発5試合ぶりの勝利。自身の連敗を4でストップし、通算17試合5勝8敗、防御率5.84とした。この日の6三振を加え、リーグトップの97奪三振。投球回もリーグトップの98回2/3で、ともに「100」の大台も目前となった。
「このチームは日本のプロ野球のチームよりも総合的に見て打線の力が上。どんなボールにもしっかり反応してくるいい打者ばかりで苦労した」
リーグ全16チームのうち打力が最も高いと言われる金持ち球団との、手に汗握る投手戦を制した。味方打線が中盤まで無安打に抑えられる中、久保は3回に2安打を打たれて先制点を許したが、その後は追加点を与えず。この日は試合前にスコールが降り、試合開始が45分間遅れたが「雨で涼しくなってよかった」と、暑さを感じさせない気候の中で、丁寧な投球を続けた。
MLBブルワーズ時代の2016年に41本塁打を放ち、ナ・リーグ本塁打王に輝いた4番のクリス・カーター内野手からも88マイル(約142キロ)の直球とスプリットで2三振を奪い、警戒していた1発を許さず。今季もリーグトップの32本塁打、同2位の75打点と元メジャーの力を存分に発揮しているアメリカ人助っ人に対し「ポイントがすごく後ろにあって、じっくりボールを見てくる。カットボールを投げてもファウルにしてくるし、簡単にはフォームが崩れない。1発を許す訳にもいかなかったので(配球を)すごく考えて投げた」と言う。オールスターでは熱望しながら実現しなかった「奪三振王VS本塁打王」対決。この日の3度の勝負では単打1本に抑え、大きな仕事をさせなかった。
レオンは7回に元ヤクルトのカルロス・リベロ内野手が2点適時二塁打を放ち、逆転。チームは前日、序盤に得た10点のリードを守ることができず、中継ぎ陣7人全員を投入しながら12-14で逆転負けを喫していたが、この日の久保は中継ぎ陣を休ませる105球の好投。最後は元巨人の守護神、マニー・アコスタが9回を抑え、白星をつかんだ。
久保の次回先発は9日(同10日)にレオンで行われるモンクローバ戦の予定。2週続けて同じ対戦相手となるが、次は打球が飛ぶ標高約1800メートルの高地で、再びカーター封じに挑む。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)