“神の子”田中将大、日本人初のMLB球宴勝利投手 降板後一問一答「楽しい時間に」
1回1安打無失点で初勝利「いいところには投げられたかな」
■ア・リーグ 4-3 ナ・リーグ(日本時間10日・クリーブランド)
ヤンキースの田中将大投手が9日(日本時間10日)、第90回MLBオールスターゲームでア・リーグの2番手として初登板。全球種を投げて、4人で今季計95発というナ・リーグの強打者たちを1安打無失点に抑えた。田中の降板後にア・リーグは先制点を奪い、追いつかれることなく4-3で勝利。「神の子」が、MLB球宴で日本人として史上初の勝利投手に輝いた。日本人投手はこれまでに田中を含めて9人がオールスターに選出されている。
田中は0-0の2回に先発バーランダーに続く2番手でマウンドへ上がると、先頭のドジャース主砲ベリンジャーをスプリットで空振り三振。ロッキーズの主砲アレナドは直球で中飛に仕留めたが、パイレーツの主砲ベルはニゴロがチャレンジで判定が覆り、内野安打に。しかし、続くカブスの正捕手コントレラスをスライダーで投ゴロに仕留めた。
田中はメジャー1年目の2014年に初のオールスター選出を果たしたものの、直前に右肘の靭帯部分断裂の重傷を負ったため、出場できず。参加するのはこれが初だった。負傷で欠場することになったマーカス・ストローマン投手(ブルージェイズ)の代替選手として直前の6日(同7日)にオールスターに選出され、バタバタでの現地入りとなったが、降板後には充実感を漂わせた。
以下は降板直後の一問一答。
――登板を終えて。
「とりあえずホッとしています。試合前の選手の呼び込みであったり、そういうところには参加できましたけど、自分が2回からすぐに投げなければいけなかったので、終わってすぐに準備だというところだったのであんまり雰囲気、余韻に浸るじゃないですけど、あんまりそういう時間もなかったので、あっという間に本当に終わったなという感じでしたね」
――緊張感やワクワク感は?
「全くなかったです。とりあえず急いで準備して、さぁ、マウンドだと、すごい顔ぶれと当たったんで、バーランダーがすぐに抑えたのでね。対戦がない打者でしたけれど、自分のボールをしっかり投げながら抑えられたらいいかなと思って、いろいろ目先を変えて散らして投げました」
――納得の投球か。
「そうですね。無失点ですし、ヒットも内野安打だったんで、しょうがないかなと思いますんで、いいところには投げられたかなと思います。良かったですね。最後もピッチャー返しも『フィールディングがちゃんとできますよ』というのもね、見せられたので良かったです」
――レッドカーペットショーは奥様孝行になった?
「家族サービスだとは思っていないです。当たり前のことなんで(笑)。サービスとかじゃないです。家族にとっても貴重な経験になったと思いますし、家族とともに一緒に時間を共有できたというのはすごく嬉しかったですね」