広島、5点差をひっくり返す逆転勝ち 緒方監督「本当にいいゲームだった」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

8回の會澤の2ランが決勝弾「粘り強く、諦めない試合」

■広島 7-6 巨人(19日・マツダスタジアム)

 広島は19日、本拠地マツダスタジアムで行われた巨人戦に7-6で逆転勝ちした。負ければ自力優勝が消滅する試合で、一時は0-5の状況からの逆転勝ちに、緒方監督は「地元での久しぶりのゲームで、ウチらしい野球ができた」と、表情は明るかった。

 先発の大瀬良が4回5失点で降板し、打線は巨人先発の菅野の前に3回まで一人も走者を出せず。12ゲーム差の現状がそのまま現れた試合かと思われた。しかし、4回に松山のタイムリーで1点を返すと、その後は7回まで1点ずつを返して1点差まで迫った

 8回に坂本のソロ本塁打で2点差とされたが、その裏、巨人3番手のマシソンから松山のタイムリーと會澤の2ラン本塁打で3点を奪って試合をひっくり返した。リリーフ陣は大瀬良の後を継いだ菊池保、遠藤が無失点の好投で繋ぎ、最後はフランスアが1点差を守り切った。

 試合後の緒方監督は「粘り強く、諦めない試合をファンに見せることができた。最後はアツ(會澤)が決めてくれたけど、それまで2アウトから1点ずつと、中盤の攻撃が勝ちにつながった。本当にいいゲームだったと思います」と、4回から毎回得点の攻撃陣を評価した。

 不振の選手が多く、指揮官が「今はそれぞれの選手の調子を見ながらオーダーを組んでいくしかない」という打線の状況だが、「タイムリーも打つし、出塁もしてくれる」と球宴後は1番で起用されている西川が機能している。

 エース菅野相手の今季最大のビハインドからの逆転勝ちは、3連覇のチームの底力を感じさせた。自力優勝消滅の危機はひとまず回避したが、まだまだ苦しい状況に変わりはない。緒方監督は「まずは目の前の試合をひとつひとつ、今日のようなゲームができるように、明日からまたしっかりやりたいと思います」と平常心を崩さなかった。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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