西武山川、最速30号も持ち続けた探求心、見据える50号 「どこにヒントが…」
残り55試合で20本がノルマとなる50本塁打「流れに乗らないときつい」
しかし、7月に入ってからも調子はなかなか上向かない。7月はこれまで14試合全てに4番で出場したが、打率.118、本塁打はわずか2本と苦しんだ。前日の試合ではいい当たりもことごとく野手の正面に飛び無安打に終わっていたが、「フォームはそんなに悪くない。当たりはよかった。でも打てないときってそんなもの」と前を向いた。
この日は6回に無死一、三塁と絶好機で打席に入ると、追い込まれながらも比嘉のスライダーを捉え、レフトスタンドに逆転アーチをかけた。山川は「(自分の)状態もあるし、来た球を打っただけ」と打席での本塁打狙いは否定したが、「足をしっかり使って振り切れた」と久々の快音に納得顔を見せた。さらに「(30号到達に)時間がかかった。ここからタイトル争いもあるし、もっとペースを上げて今日みたいなホームランを増やさないといけない」と量産体制を宣言した。
それでもシーズン当初から目標は「50本塁打」。残り55試合で20本が最低ノルマだ。「ペースがあるけど、“50本”は流れに乗らないときつい」と漏らした山川。それでも「優勝に向かって、今日みたいな打席は大事だと思う」とチームの主砲らしく、胸を張って語っていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)