陸上・小池祐貴、背番号「9.98」で始球式 日ハム清宮に驚き「デカかったです」
中学3年生までエース兼4番「体能力は高くて、不器用な選手でした」
■日本ハム – ソフトバンク(2日・札幌ドーム)
陸上100メートルで日本人3人目となる9秒台(9秒98)をマークした北海道小樽市出身の小池祐貴(住友電工)が2日、札幌ドームでの日本ハム-ソフトバンク戦でファーストピッチに登場した。
小学2年から中学3年までは野球選手でエース兼4番だったという小池は背番号「9.98」のユニホームを着用してマウンドへ。振りかぶって投じたボールは外角低めにワンバンドして捕手のミットに収まり、大きな拍手を浴びた。「肩を痛めているのでケガせずに終わろうと思いました。9年ぶりにボールを握ってキャッチボールをして、当時を思い出して楽しかったです」と笑顔で振り返った。
中学時代に肩を故障して高校から陸上に転向した小池にとって、日本ハムは特別な存在だ。「野球をやっていた時によく見ていた稲葉さん(現侍ジャパン監督)と同じユニホームを着させていただき、感謝です。札幌ドームも(野球選手としては)中に入ることはなかったので、マウンドに立たせてもらって感激です」と笑顔。野球選手だった頃の自分自身については「足は速かった方ですね。身体能力は高くて、不器用な選手でした。今日のピッチングを見てもらえば分かるでしょうが」と話して笑いを誘った。
試合前には練習を見学し、栗山英樹監督や複数の選手と言葉を交わした。印象に残ったのは清宮幸太郎内野手の体の大きさだという。「貫禄のある歩き方をして近づいてきたら、思っていたよりもふた回り、デカかったです。話してみるとすごく素直で、いい人だと思いました」と印象を語った。杉谷拳士内野手らとも交流して「初めてプロ野球選手と話しましたが、みなさん個性がおありで、関わった方を中心にまた違った目でプロ野球を見ることができるなと思いました」と話した。
先月行われた陸上ダイヤモンドリーグ・ロンドン大会 100メートル決勝で9秒98をマークした小池は現在、札幌で合宿中。日本ハムから大きな刺激を受けた道産子スプリンターは来年の東京五輪に向けて「決勝で皆さんにいい走りを見せられるように頑張ります」と誓っていた。