大谷翔平、4タコ2三振 完璧に封じ込めた球宴MVP右腕の“オオタニ対策”
昨季の対戦では大谷が二塁打を含む2安打を放っていた
■インディアンス 6-2 エンゼルス(日本時間5日・クリーブランド)
エンゼルスの大谷翔平投手は4日(日本時間5日)、敵地インディアンス戦に「3番・DH」で3試合連続でスタメン出場したものの、4打数無安打2三振で2試合ぶりの無安打に終わった。
今季24度目のマルチ安打となる2安打を放った前夜とは一転、大谷のバットから快音は響かなかった。今夏の球宴でMVPに輝いたシェーン・ビーバーに封じられて4打数無安打2三振と精彩を欠いた。
右腕は臆することなく大谷の内角を突き、落差のあるカーブとスライダー、そして順回転の伸びのある直球を低めに操る投球で抑え込んだ。1年前に同地で対戦した際には、外寄りの変化球を打たれ、二塁打を含む2安打を許した苦い思いが、この日の対策になった。
長い腕を巧く使う打撃を警戒した。
「昨年ここで対戦した時のことを覚えているよ。2本打たれたけど、外角球を巧く打たれた。高めの直球も禁物。だから今日はその辺に気を付けたんだ」
昨季の教訓を生かした右腕。初回の1打席目ではショートバウンドする内角へのスライダーで空振り三振を奪い、9回の4打席目は1ボール2ストライクから93マイル(約150キロ)の直球を外角低めに決めて、球団史上2番目に早い44試合目の登板で通算300奪三振を記録した。メジャー2年目の24歳右腕は「キャッチャーを信頼して自分の投球を遂行しようと思った」と、データを頭に叩き込んだロベルト・ぺレス捕手のリードを称えることも忘れなかった。
2日の同シリーズ初戦で、大谷を3打数無安打に封じたクレベンジャーも前年の初対決で打たれた2本の本塁打から大谷対策を講じ、それが奏功した。今後、大谷はどう巻き返してくるか。2人の若き好投手との対決は来季の楽しみになる。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)