ダルビッシュ、制球力改善を示す驚異の数字「10.1」 本拠地に「ユーイング」響く
5回1失点8Kの快投で4勝目、最近2か月で大幅に改善した制球力を記者が特筆
■カブス 7-2 ブルワーズ(日本時間5日・シカゴ)
カブスのダルビッシュ有投手は4日(日本時間5日)、本拠地ブルワーズ戦で5回5安打1失点8奪三振とゲームを作り、今季4勝目(5敗)を挙げた。93球を投げてストライクは68球とストライク率73.1%の快投。地元メディアは、開幕直後からダルビッシュのコントロールが大幅に改善したことを特筆している。
ダルビッシュは初回に昨季MVPのイエリッチにメジャートップの37号ソロを浴びたが、その後は危なげない投球を見せた。フルカウントになり、ファウルで粘られても四球は与えない。5回2死一、二塁でグランダルを空振り三振に仕留めた場面ではシカゴのファンも喝采。前半戦は本拠地でブーイングを浴びることもあったが、安定感のある投球を続けて完全に“信用”を取り戻しつつある。
これで自己最長の10試合連続2四球以下。7月以降の6試合では6試合連続1四球以下で、そのうち4試合が無四球とコントロールは抜群だ。その一方で、最近6試合は35回2/3で44Kと奪三振能力の高さも相変わらず。相手をねじ伏せる投球を見せている。
地元メディアも、制球力の改善に注目。MLB公式サイトのジョーダン・バスティアン記者は自身のツイッターで「6月10日以降、ユウ・ダルビッシュは59回2/3でK/BBを10.1、与四球率を3.0%としている。今季最初の13登板(66回1/3)では、K/BBを1.8、与四球率を14.9%としていた」とレポート。「奪三振数÷与四球数」で算出される「K/BB」は投手の制球力を示す指標の1つで、「3.5」を超えると優秀とされるが、ダルビッシュは最近2か月で「10.1」という衝撃的な数字を叩き出している。
バスティアン記者はさらに「観客の歓声が3回の『yuuuuu』から4回に『Yuuuuu』となり、ダルビッシュが5回にグランダルから三振を奪い、イニングを終わらせた時、大きな『YUUUUU』となった」と、ダルビッシュを称える「ユーイング」が徐々に大きくなっていたことを独特の表現で紹介。本来の打者をねじ伏せるような投球を取り戻し、シカゴのファンを心をがっちりと掴んでいるようだ。
(Full-Count編集部)