前評判通りの打撃を見せた八戸学院光星 データで楽しむ夏の甲子園【第1日目】

長打を生かした高岡商と併殺でチャンスの逃した石見智翠館

高岡商業 8-6 石見智翠館

【高岡商】
打率.313 OPS.957 wOBA0.429
O-swing% 19.8% Z-swing% 64.2% Swing% 37.0%
O-contact% 47.6% Z-contact% 93.0% Contact% 78.1%
Zone% 38.7% SwStr% 8.1%

【石見智翠館】
打率.270 OPS.724 wOBA.338
O-swing% 20.0% Z-swing% 63.6% Swing% 40.7%
O-contact% 41.2% Z-contact% 91.8% Contact% 78.8%
Zone% 47.5% SwStr% 8.6%

高岡商 投手の指数

荒井大地
8回1/3イニング 打者数37 投球数124
WHIP1.80 P/IP14.88 GB/FB1.08
Zone% 50.0% 空振り率8.9%

石見智翠館 投手の指数

迫広佳祐
6回2/3イニング 打者数32 投球数121
WHIP2.10 P/IP18.15 GB/FB2.00
Zone% 38.8% 空振り率9.9%

 序盤に先制の高岡商に対し、終盤徐々に差を詰め延長戦に持ち込んだ石見智翠館。決着は10回表、2回表に2ランホームランを放っていた1番・森田選手の3塁打によってつきました。なお3塁打に仕留めた球は見逃せばボールとなるような低めの球でしたが強烈に引っ張り、強い打球をライトに運びました。

 両チームとも出塁率4割超えで多くのランナーが出たのですが、高岡商は本塁打、三塁打という長打が効果的だったのに対し、石見智翠館は序盤の2併殺でチャンスを逃し、試合の主導権を握れず終いでした。石見智翠館の迫広投手はZone%38.8%で四死球8と終始コントロールに苦しんでいた様子が伺えます。高岡商の荒井投手は、ランナーを許しながらもボールの出し入れでうまく打ちとっていましたが、終盤は球が真ん中に集まる傾向が見られ、それを狙い打たれてしまいました。

鳥越規央 プロフィール
統計学者/江戸川大学客員教授
「セイバーメトリクス」(※野球等において、選手データを統計学的見地から客観的に分析し、評価や戦略を立てる際に活用する分析方法)の日本での第一人者。野球の他にも、サッカー、ゴルフなどスポーツ統計学全般の研究を行なっている。また、テレビ番組の監修などエンターテインメント業界でも活躍。JAPAN MENSAの会員。近著に『統計学が見つけた野球の真理』(講談社ブルーバックス)『世の中は奇跡であふれている』(WAVE出版)がある。

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