元広島・梵英心、昨年「潮時かと…」 エイジェックで現役続行「断る理由ない」

「小山野球フェスティバル」に参加したBC栃木・西岡剛(左)とエイジェック・梵英心【写真:細野能功】
「小山野球フェスティバル」に参加したBC栃木・西岡剛(左)とエイジェック・梵英心【写真:細野能功】

栃木の西岡剛と対談「刺激し合っていきたい。まだまだ負けたくない」

 広島で新人王、盗塁王のタイトルも獲得したエイジェック社会人野球部の梵英心内野手兼コーチ(38)が10日、小山市立文化センターで行われた「小山野球フェスティバル」でBCリーグ栃木の西岡剛内野手と対談した。

 両球団を運営する人材派遣関係の親会社が一緒で、本拠地も同じ小山市。練習施設も共同で使っている縁もあり、元NPBの人気選手同士のトークイベントに1000人の観客が集まった。梵は2017年に広島退団後、NPB復帰や米独立リーグでのプレーも視野に入れたが、手をあげる球団はなく「潮時かと思った」という。しかし、昨年4月にできたばかりのエイジェック社会人野球部から声がかかり「断る理由はない」と、新しい野球に挑戦した。

 NPB12年で990安打。ルーキーイヤーの2006年には「6番・二塁」で開幕スタメンに名を連ねた。球団の新人としては、1969年の山本浩司氏(元広島監督、1975年シーズンから山本浩二に登録名変更)以来37年ぶりと、殿堂入りした「ミスター赤ヘル」に並ぶ華々しいデビューだった。この日は遠く広島県呉市からカープ時代の熱烈な梵ファンも駆けつけた。

 梵の加入もあって、エイジェックスは今年の都市対抗第2代表決定戦に進出。惜しくも日立製作所に2-3で敗れたが、あと一歩のところまできている。「社会人、プロ野球と経験してきた。少しずつでも、選手に伝えていけたら。『社会人(野球)はこういう所が大事』などという、意見を発していきたい。(BC栃木とは)練習施設も一緒だし、刺激し合っていきたい。まだまだ負けたくない気持ちはある」と意気軒高だった。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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