西武野田が2試合連続の好救援で今季初勝利! 「残り全試合投げるつもりでいきたい」
5回途中から2番手で登板し2イニングを無安打無失点の好投で今季初勝利
■西武 8-6 楽天(23日・メットライフ)
西武の野田昇吾投手が23日の楽天戦(メットライフ)で5回途中から2番手で救援登板。2イニングを無安打無失点の好投を見せ今季初勝利をマークした。
“仕事人”の出番は二夜連続で訪れた。前日22日の日本ハム戦(メットライフ)では7回2死満塁と絶体絶命の場面で近藤を2球で二ゴロに仕留めていた野田。この日は先発・今井が5回途中で降板し、無死二、三塁で登板した。
マウンドに上がると、輪になった内野陣から「同点まではオッケーだから」と声をかけられ、緊張が和らいだ。銀次の二ゴロの間に三塁走者の生還を許したが、後続を断ちリードを守った。続く6回も登板すると楽天打線を3人で退け、乱打戦になりかけていた試合の流れを止めた。
二夜連続で好救援を見せた野田は「いい場面で投げさせてもらえて、期待してもらっている。求められたところで仕事ができてよかった」と胸をなでおろした。
昨年は自己最多の58試合に登板し、貴重な左腕としてブルペン陣を支えた野田だったが、今季は開幕直後から振るわず5月上旬に2軍落ち。約3か月間、ファームで再調整を続けてきた。
「ただ自分の実力不足。1軍で投げるレベルではなかった」と振り返った野田。ファームでは左打者の抑え方を熟考した。外角のボールの出し入れを利用し、いかにアウトを取るかを意識し練習を重ねた。なかなか1軍に昇格できないまま夏場を迎え、「今年はもう呼ばれないかもしれない」と諦めかけたこともあったが、モチベーションを高く保ち続け、ついに1軍から声がかかった。
再登録からわずか5日での今季初勝利に「前半戦はなにもできていない。今日は運がよかっただけ。1日1日切り替えて、残り全試合投げるつもりでいきたい」と小さな身体いっぱいに覚悟をにじませていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)