西武、甲子園V右腕がプロで経験した重圧 「甲子園で優勝したら大変ですよ」

マリナーズに移籍した菊池雄星との自主トレで意識改革

「高校の時がピーク」。そんな周囲からの評価を覆しつつある。今シーズンはここまで18試合に登板し、自己最多の9勝を挙げている。結果を残せるようになったきっかけは、オフに菊池雄星投手(マリナーズ)と行った自主トレだ。

「自分の思ったとおりに身体を操れています。雄星さんとの自主トレで、ウエイトをしっかりやりました。トレーナーさんにもいろいろ聞いて身体の使っているところを意識するようになり、寝るときは右肩を下にして寝ないようにしたり、ちょっとしたことにも注意するようになりました」

 今シーズンにかける思いは人一倍大きかった。かつて西口文也投手コーチが付けていた「13」に背番号が変わり、自主トレで多くを学んだ菊池がポスティングシステムを利用してマリナーズへ移籍。さらに、私生活ではオフに結婚をした。「これだけやってくれているんだから、本当に頑張らないといけないなと思います」と、愛妻のサポートも力になっている。

「雄星さんも抜けましたし、背番号も変わりました。今まで以上に頑張らないといけない、結果を残さなきゃいけないという気持ちはありました。13番は西武のエース番号だと思います。なんとかこの番号を傷つけないように、期待に結果で応えたいと思います」

 後半戦は怪我をしないように注意を払い、試合を作れる投球をしたいと意気込む。

「1年間1軍にいたことがないので、これからどんどん異次元の世界になっていきます。肩を怪我しているので、再発しないようにリカバリーをしっかりして、疲労回復に努めていきたいです。そして、今後は誰からもお手本とされるようなピッチャーになりたいと思っています」

 西武のエースへと成長を続ける右腕は、これから甲子園優勝を超える活躍を見せてくれるはずだ。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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