メジャー初100安打達成も… 大谷翔平が結果よりも大切にしたい「自分の感覚」
前年よりも成績は「上回ればいいなとは思っていますけど……」
■アストロズ 5-2 エンゼルス(日本時間25日・ヒューストン)
エンゼルスの大谷翔平投手が24日(日本時間25日)、敵地アストロズ戦の4回に迎えた第2打席でセンター前にヒットを運び、今季100安打の節目に達した。この日まで92試合に出場。昨季の出場試合数(104試合)より12試合少ないものの、すでに打席(370)、安打(100)、三塁打(4)、盗塁(11)で昨季を上回る数となった。
結果が全てとされる世界で、前年の成績を超えることは1つのモチベーションとなりそうだが、大谷の考え方は少し違っているようだ。この日の試合前、囲み取材に応じた大谷は「(前年を)上回ればいいなとは思っていますけど……」と切り出し、こう続けた。
「それよりは、打席の中で去年よりもいいなと思える感覚があるかどうかかな、と思っているので。(投手の)攻めも違いますし、もちろん打っている場所(球場)も違いますし。そういう感じでやっているので、必ずしも成績が下回ったからといって良くなってないってわけではないので、自分の感覚を大事にしたいと思います」
成績を残すことが求められる現実と相反することを言っているようだが、大谷の言い分もまたしかり、だ。目先の結果に囚われ過ぎて、付け焼き刃でメカニックスを変えたり、打席での感覚と結果がリンクしない状態が長く続いたりすれば、打者としての軸はぶれ、そのひずみは必ず現れる。選手としてのレベルを底上げし、よりハイレベルでより安定した成績を残せるようになるためには、時には結果には目をつぶり、自分の感覚に寄り添わなければならない時もあるのだろう。
大谷は自身のことを「感覚に従うタイプ」と話す。これからも「自分の感覚を大事にする」という軸をぶらさずに進んでいくことで、結果として前年の成績を上回り、キャリアハイが更新されていくのかもしれない。
(Full-Count編集部)