【U-18W杯】ミスが敗戦につながった台湾戦、国際大会の怖さも 専門家は「この先も覚悟しないと」

「国際大会は本当に何があるか分からない」「この先も覚悟しないと」

 一方で、世界一へ向けて、オープニングラウンドでこういう形での敗戦を喫したことをむしろポジティブに捉えるべきだという。米国戦についても「ちょっとミスが多すぎました。記録がヒットになっているのも、これはエラーだろうというのがけっこうありましたよね」と指摘してた野口氏。米国戦は打力でカバーしたが、台湾戦は降雨コールドという“不運”な形で敗戦につながった。これは「引き締め」の材料にできるというのだ。

「ミスが勝敗につながってしまった。米国戦みたいに打線がつながって点が取れれば、少しは目を瞑れるところがあったかもしれませんが、台湾戦は敗因になってしまった。ただ、反省材料、引き締めとしてはいいことだと思います。台湾戦もあのまま試合が続いて、米国戦のように打って逆転勝ちしていたら、また(ミスが)消えてしまうし、埋もれてしまう。締めていくにはいい材料になったかなと」

 特に、釜山は今後も悪天候が続くことが予想されており、同じような条件で試合を続けていかなければいけない可能性が高い。コンディションが悪い中でやるしかないという状況が続く。

「これから先もずっと雨の中で試合が続く。天気を理由にできません。芝に慣れていない、天気が雨だから、とは言えなくなってきます。条件はみんな同じでやっているわけですし。しかも、日程の都合上、少々の雨でも中止にできない。他の試合が中止になっている中で、もう中止にできないので、ちょっとやそっとの雨ではやめてくれないでしょう。台湾戦よりひどい状況の中でやらなければいけない可能性が出てきます」

 天候やグラウンドコンディションだけでなく、あらゆる面で何が起きるかわからないのが国際大会。台湾戦では、3回に相手のダブルスチールで1点を失った場面で、一塁手の韮澤が一塁走者に明らかにタッチした映像があったにもかかわらずセーフとされ、リプレー検証でもアウトに覆らないという不可解な判定もあった。野口氏は、そういう状況の中でも勝っていく逞しさが必要だと指摘し、侍ジャパンのタフさに期待する。

「あの場面は、韮澤の判断はあれでよかった。投げるときに1度ジャッグルしなければ、少なくともホームはアウトだったので、ミスはそこだけです。ああいうプレーにあるのはしょうがない。一塁走者にも実際にはタッチしていましたから。相手のももに完全に触れていた。完全に誤審でした。あの場面では、走者はセーフとアピールするに決まってますから。国際大会は本当に何があるか分からない。主審もストライクを取りませんでした。どちらかというと、台湾のピッチャーのほうが(ストライクを)取ってもらっていたように見えました。国際大会はそういうことが普通にあるので、この先も覚悟しないといけない。その中で実力で圧倒していかないといけない。そう考えると、話は最初に戻りますが、やはりミスしてはいけないということになります」

 苦しい状況に立たされても、それを跳ね返し、勝つことが求められる。国際大会の厳しさを受け止めながら、侍ジャパンは前に進んでくしかない。

U-18W杯のオープニングラウンド試合日程は以下の通り(※全試合BS朝日・AbemaTVで放送予定)。

8月30日(金)日本vsスペイン 4○2
8月31日(土)日本vs南アフリカ 19○0
9月1日(日)日本vsアメリカ 16○7
9月2日(月)日本vs台湾 1●3
9月3日(火)18時~ 日本vsパナマ

(Full-Count編集部)

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