突然の守備変更で訪れた転機 4年前にU-18W杯から学んだ「変わること」の大切さ
2015年夏の甲子園V東海大相模→東海大の不動の遊撃手・杉崎成輝内野手
4年前にU-18・W杯で日の丸を付けて戦った東海大の杉崎成輝内野手。最上級生となり、最後のリーグ戦を迎えた。大東文化大とのリーグ開幕戦では「3番・遊撃」でスタメン。2安打を放ち、勝利に貢献した。2015年夏の甲子園で優勝した東海大相模でも不動の遊撃手。優勝を果たし、代表メンバー入りした。最初は控えからのスタートだったが、外野手のケガで慣れない左翼で起用され、準優勝。今大会の侍ジャパンも同じように高校球界屈指の遊撃手が集まり、外野手を兼務している。当時の慣れない守備のこと、大会中に対応できた木製バットについて、話を聞いた。
甲子園を制した夏から4年。杉崎は神奈川・平塚にある東海大の野球部グラウンドでノックを受けていた。最後のリーグ戦を前に「あっという間だった」という4年を振り返った。
「何もしていない。結果も残していない……。もう4年です。大学1年の時は、春から試合に出させてもらって、レベルの違いを経験させてもらえました。2年生の時は個人的にも結果を残せたかなと。経験もうまく生かせたかなと思います。守備もコーチの方に鍛えてもらってよくなっていった気がします」
そして、3年生。心身ともに充実のシーズンを迎えるはずだった。しかし、リーグ戦前の練習でスライディングをした時に左足首を痛め、戦線離脱した。
「下級生から経験をさせてもらったのに、大事なところでけがをしてしまい、チームに迷惑をかけてしまいました。スライディングをするか、しないかを迷ってしまって、気が抜けたスライディングになってしまったんです。(スパイクの)歯が地面に刺さってしまって、足をひねってしまいました」
このけがから、杉崎の意識は変わった。中途半端なプレーはしない。体のケアを練習や試合前後、しっかりすること。今まで怠っていたわけではないが、より重く、受け止めるようになった。
「今だから言えるのは、けがをしてよかったなと思います。これからも、言えるようになっていきたいなと思います」