31歳苦労人が4年ぶりMLB復帰…昇格告げる監督も涙する感動的な場面が話題
ナショナルズのバレットがメジャー昇格「君の監督であったことを誇りに思う」
ナショナルズのアーロン・バレット投手が4年ぶりのメジャー復帰を果たした。度重なる故障に苦しんできた右腕に傘下2Aハリスバーグの監督が涙ながらにメジャー昇格を伝える感動的な場面が話題となっており、米メディアも大きく取り上げている。
MLB公式サイトは「ナショナルズの投手が、素晴らしいニュースを聞いたときの感動的なシーン」とのタイトルでレポート。さらに「ナショナルズ傘下2Aのハリスバーグ・セネターズのマシュー・リークロイ監督は、FNBフィールドのマウンドに立って、アーロン・バレットを呼んでチームメートの前に立たせた。そして、彼に4年越しのあるメッセージを届けた」として、指揮官がグラウンド上でバレットにメジャー昇格を告げた場面について紹介している。
リールクロイ監督はマウンド上にバレットとともに立つと、チームメートが集まった中で「今日は、我々のチームの勝者をみんなに認識してほしい」「君は、私にとってインスピレーションだ。コーチや選手に対しても同様の存在だった」と話し、声を詰まらせた。そして、「君の監督であったことをとても誇りに思う」「それ以上に誇りに思うことは、君がメジャーリーグに戻るということを告げることができることだ」と告げ、バレットにボールを手渡す。ボールを受け取った本人も感情を抑えきれずにその場にかがみ込むと、チームメートは一斉に集まって祝福した。
この感動的なシーンの一部始終を収めた動画をハリスバーグは球団公式ツイッターで公開。MLB公式サイトでは「2015年の9月にトミー・ジョン手術を受けた後、左足首の骨棘を取り除く手術を受け、さらに2016年には骨折した肘の手術も行った。その後、4年以上かかりやっと彼はメジャーリーグで再び、彼の力を試すことができる」とバレットの苦難のキャリアについて説明。いかに険しい道を乗り越え、メジャー復帰を勝ち取ったかを伝えている。
31歳のバレットは今季、ハリスバーグで50試合に登板し、52回1/3を投げて防御率2.75、62奪三振16四球の好成績をマーク。記事では、メジャーで2014年に50試合で40回2/3を投げ、自責12の防御率2.66という数字を残していたことも伝えている。2015年は40試合登板で防御率4.60という成績だった。
また、今年2月にバレットが「ここで満足していると言ったら嘘になる。メジャーリーグに戻り、そこで投げることをいつも考えてきた。ナショナルズは、僕が健康であれば何ができるか知っていると思う。ここで自分が健康であると証明するつもりだ」と話していたことも記事ではレポート。「今後の最終ステップは、彼次第である」と締めくくっている。4年ぶりにメジャーのマウンドに上がるバレットは、ファンからも盛大な祝福を受けることになりそうだ。