大谷翔平、三塁&マルチ安打で復活の兆し「徐々に徐々に良くなっている」
苦しい中で出した結果「調子が良くない時は特に大事」
右翼線に転がる大谷の打球を目で追ったジオリートは、198センチの体を屈め地面に向かって怒気を露にした声を張り上げた。そこまでエンゼルスの打者22人に対し、1本もチェンジアップを安打にされていなかった右腕は、次打者シモンズを二塁ゴロに仕留めたものの、大谷が還り2点目を許し7回限りでの降板となった。
同僚のフレッチャーを抜く今季5本目の三塁打で33度目のマルチ安打を記録。直近10試合の打率が1割台の苦しい状況の中で出した結果に、素直な気持ちを表す。
「調子が良くない時っていうのは、特に大事かなとは思います。もちろん、内容も大事なんですけど、そこで気分転換できたり、楽にバットを振れたり、焦らずに打席に立てたり、そういうところも関わってくるかなと思います」
9回の4打席目には中継ぎ投手から三振を喫し、2安打2三振の内容で終えた一戦。1打席ごとに微妙にスタンスを変え微修正を繰り返した大谷はその手応えを言葉にした。
「(スイングの)軌道もそうですし、(球の)見え方も悪くないんじゃないかなと思いますね、今日に関しては。徐々に徐々に良くなってきるかなとは思います」
この日の収穫は、仕切り直しに値する大きなものとなった。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)