【ロッテ売り子名鑑】「チューハイで良かった」 柔らかな雰囲気作りと記憶力で勝負の2年目あやかさん

6月ラウンドの勝者に輝き決勝進出「1位だと知ったときはびっくりしました」

 2年目の今年は1日に最高で約280杯を売り上げるまでに成長し、6月には合計2284杯(ハンデつき3198杯)を記録して王者に輝いた。

「自分がペナントレースにランクインするとは思っていませんでした。(最初は)ペナントレースをやっているとお客様に応援してもらえるから、やっておこうみたいな感じでした。なので、1位だと知った時はびっくりしました」

 接客で心掛けているのは「堅くならないように」すること。球場の野球観戦では、誰もが楽しい時間を過ごしたい。売り子はファンをおもてなしする重要なスタッフの一人。堅苦しくなく柔らかでアットホームな雰囲気を作るためにも、「自分のことを選んで買って下さっているということが分かったら、素の自分で接しようと思っています」と自然な接客を心掛けている。

 一見、華やかに見える売り子だが、15キロの氷とチューハイを持って、球場をくまなく歩き回るため「夏はしんどい時も多いです」と話す。だが、そんな時に元気を与えてくれるのが、お客様の声だ。

「お客様がチューハイを買って下さったり、『今日も頑張ってね』と言っていただけるだけで頑張ろうと思えます。髪形を変えただけでも気付いて下さる方もいてうれしいですね。自分のことを見ていて下さるってモチベーションが上がります。いつも買って下さる方には結果でも返したいですし、接客中に『ありがとうございます』と伝えて頑張りたいと思います」

 現在大学3年生。法学部に在籍するため、テストで忙しい時期もあるが、休まずに続けてきた。将来の夢は模索中。「売り子を続けながら、やりたいことを探していきたい。来年就活なので、売り子をやってたことも生かせればいいなと思います」と話す。売り子を始めてから気が付いた「顔を覚えるのが早い」という特技もある。「たまたま2回買って下さったお客様を私が覚えていて、それをきっかけに長く買っていただいたこともあります」という。

 9月1日から決勝ラウンドが始まり、ギアが一段上がった。初日は「(普段よりも)ガツガツしてた気がします」と苦笑いするが、「せっかくお客様に(6月)1位にしてもらったのに、最後ビリだったら申し訳ないと思うので、頑張りたいと思います」と気合は十分。「買って下さる方を見つけたら、すぐに行きます!」とラストスパートをかける。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND