菊池雄星、3回途中5失点KOで2桁10敗目も…指揮官「彼は立ち直ると思う」
メジャー“最短”降板に「ボールが真ん中に集まった」「スライダーが良くなかった」
■Wソックス 9-7 マリナーズ(日本時間14日・シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手は13日(日本時間14日)、本拠地ホワイトソックス戦に先発し、メジャー“最短”の2回1/3、10安打5失点でKOされた。1年目で2桁黒星に到達する今季10敗目(6勝)。マリナーズ史上6人目となる新人での30先発の節目の登板を飾れず、チームも7-9で敗れて2連敗を喫した。スコット・サービス監督は「ボールが真ん中に集まった」と菊池の投球を振り返り、「またカムバックすると思う」と期待を寄せた。
初回にアブレイユに33号ソロを浴びて先制点を献上した菊池だが、その裏に味方が3得点で逆転に成功。しかし、このリードを守れない。2回にアンダーソンに適時打を浴びて1点差とされ、3回にはモンカダに適時三塁打を浴びて同点。さらにメンディックに勝ち越し適時打を許し、エンゲルには4号ソロを浴びてKOされた。「ショートスタート」での先発を除くと、メジャー最短での降板となった。
サービス監督は試合後、「キクチは最初は悪くないように思えた」としつつ、「ホームランを打たれたあとは、投球が真ん中に集まってしまった。特に、スライダーやカーブがそうなってしまった」と悔やんだ。さらに、「相手は、なかなかのラインナップだったから、(特にトップのラインナップは)若い彼(菊池)に力を見せた。彼らはパワーがあるし、簡単に抑えられるラインナップではなかったが、彼(菊池)は本調子ではなく、ボールが真ん中に集まった」と分析。「いつもはスライダーが頼みだが、今日は良くなかった」と決め球の“不調”も大きかったと振り返った。
防御率は5.46に。8月18日(同19日)の敵地ブルージェイズ戦でメジャー初完封勝利を飾るなど良さを見せた試合もあったが、この試合のような苦しい登板も少なくない。それでも、指揮官は「ユウセイは今季はすごく良いときと悪いときがあり、今日はベストではなかったが、またカムバックすると思う。彼にとっては、ストレスがたまるような内容だったと思う。せっかくいい感じできていたのに、それが途切れてしまった。でも彼は、立ち直ると思うよ」とあらためて期待を寄せた。今季の登板は残り2試合。来季につながる投球にしたいところだ。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)