イチロー氏が本拠地でセレモニーに出席 英語でスピーチ「サンキュー、シアトル」
「フランチャイズ・アチーブメント賞」の授賞式に登場、球場は「イチローコール」に
■マリナーズ – Wソックス(日本時間15日・シアトル)
マリナーズは14日(日本時間15日)、球団に貢献し、大きな功績を残した人物に贈られる「フランチャイズ・アチーブメント賞」の授賞式を本拠地ホワイトソックスの試合前にT-モバイル・パークで行い、今年3月に現役を引退したイチロー氏が表彰された。イチロー氏は英語でのスピーチも行い、「サンキュー、シアトル」とファンに感謝した。
授与式にはスタントン球団オーナーをはじめとする球団フロント陣のほか、殿堂入りしているエドガー・マルティネス氏、ケン・グリフィー・ジュニア氏ら元チームメートらも出席。13~15日(同14~16日)は「イチロー・ウイークエンド」として様々なイベントが行われており、この日は先着2万人の入場者にイチロー氏の特製ボブルヘッド人形が配布された。
セレモニーでは、現役時代の活躍を振り返る映像が流され、イチロー氏が背番号「51」のユニホーム姿で登場。現役選手たちもダグアウトから出てきて、イチロー氏の後方に並んだ。そして、スコット・サービス監督が「良いお手本になってくれた」などとスピーチ。ファンから大歓声が送られる中、イチロー氏とハイタッチをかわした。
大リーグの年間最多安打記録を樹立した翌年の2005年4月にも、その功績を称えるコミッショナー特別表彰の際にも英語でスピーチを行っていたイチロー氏。この日は「とても緊張しています」と話し始めると、「これは幸せな式典です。今夜、私はあなた達からの何年にも渡るサポートに対して感謝の気持ちを示したいと思います」「サンキュー、シアトル」などとファンに感謝。約5分間のスピーチを「レッツ・プレイ・ベースボール!」と締めくくるとファンからは大歓声が送られ、球場は「イチローコール」に包まれた。
イチロー氏は2001年にマリナーズでメジャーデビューし、1年目に新人王とMVPを獲得。チームはこの年、メジャータイ記録の116勝を挙げ、地区制覇を果たした。イチロー氏はデビューから10年連続でシーズン200安打、ゴールドグラブ賞受賞、オールスター出場を達成するなどマリナーズで数々の偉業を達成。2004年にはメジャー新記録となるシーズン262安打をマークした。
2012年途中にヤンキースにトレードで移籍したが、マーリンズを経て、2018年にマリナーズに復帰。日本で開幕シリーズが行われた今年3月21日のアスレチックス戦の試合後に現役引退を表明した。日本で9年、アメリカで19年、計28年間の現役生活を送り、メジャーで通算3089安打、日米通算では“世界一”の4367安打を積み重ねた。