僕にとっての「教科書」 テレ玉開局40周年と共に歩んだ元西武松沼兄の感謝
アンダースローの「兄やん」こと松沼博久さん、西武ファンに親しまれる解説は「愛情」
埼玉西武ライオンズの主催試合を中継するテレ玉(テレビ埼玉)は今年で開局40周年を迎えた。ライオンズファンには欠かせない中継番組、黄金期から近年までたくさんのドラマを届けてきた。今年の8月20日から25日の公式戦6連戦ではスペシャル解説者を招いて、中継を盛り上げた。その解説陣のトリを務めた元西武投手で野球解説者の松沼博久氏は「僕にとっての教科書のような番組」と感謝の気持ちを送った。
松沼氏はテレビ埼玉が開局した1979年に入団。腕を高く上げるシルエットの美しいアンダースローから剛速球を投げ込み、通算112勝をマーク。弟の雅之さんも西武投手だったため、兄弟投手として人気を博し、博久さんは「兄やん」と呼ばれていた。
「僕らの時代で西武戦を見るのはテレ玉を録画で見るパターンでした。参考にしていたので、僕にとっては、当時から、大きな番組でした。埼玉に住んでいたので、必ず録画して、自宅に帰って、見直す。テレビ埼玉の野球中継は教科書、参考書でした。40周年ですか……僕は感謝しかないですね」
松沼氏は現役引退後もコーチとして、ライオンズのユニホームを着た。今は埼玉西武戦の解説者として、グラウンドに降りて取材をし、ファンに優しい解説をしている。西武を愛し続けているため、視聴者からは愛があふれる解説と定評がある。
「解説をしていて、時々ばれてしまうんです。自分はまじめにやっているつもりでも、『兄やんってライオンズファンだよね』って言われてしまう。それ(愛)がどうしても出る。僕は当たり前なんですけど、ライオンズが好きなんですよね。解説しながら、それが出ちゃうのが僕の変なところですね」
今季、見事に優勝を果たした埼玉西武ライオンズ。1試合でも長く、主催試合での中継が多くなることをファンは願っている。