パ王者・西武の野球が豪快過ぎる 逆転勝利数と逆転負け数から見える各球団の特色
西武は総得点も総失点も最多、鷹は得点力不足が響く
参考に、チーム総得点と総失点のランキングも紹介していきたい。
チーム得点数
1位:西武 755得点
2位:千葉ロッテ 642得点
3位:楽天 607得点
4位:ソフトバンク 578得点
5位:日本ハム 555得点
6位:オリックス 530得点
チーム失点数
1位:西武 688失点
2位:オリックス 628失点
3位:ロッテ 611失点
4位:日本ハム 580失点
5位:楽天 577失点
6位:ソフトバンク 556失点
逆転勝ち、逆転負けともにリーグ最多の西武は、チーム総得点と総失点でもそれぞれ最多。乱打戦が多かったことが、逆転試合の増加にもつながったと考えられる。ソフトバンクは失点がリーグ最少と投手陣は奮闘したものの、得点はリーグ4位とやや伸び悩んだ。西武とは対照的に、ロースコアの試合が多かった。
日本ハムは逆転勝利数、逆転負け数がともにリーグ最少だったが、得点数はリーグ5位、失点数は同4位と、先述の西武ほど極端な結果にはならず。しかし、得点数2位、失点数3位というロッテの得点経過の激しさ。得点数3位、失点数5位の楽天の安定感といった要素は、それぞれチーム別の逆転試合の傾向にも反映されていると言えそうだ。
西武はリーグ最多失点の投手陣を強力打線がカバーし、21年ぶりのリーグ連覇を達成。逆転勝ち、逆転負けもリーグ最多で、その戦いぶりは派手だった。西武と優勝争いを演じたソフトバンクはリーグ最少の失点数を誇り、逆転勝ち、逆転負けともに少なかった。3位の楽天は、逆転勝ちが多く逆転負けは少ないという、理想的な傾向を示していた。
以上のように、逆転試合の勝敗数にもそれぞれのチームの特色が出ているといえそうだ。10月5日に始まる「2019 パーソル クライマックスシリーズ パ」においても、シーズン同様の鮮やかな逆転劇が生まれるか。各球団の傾向を頭に入れたうえで、観戦してみてはいかがだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)