ハム近藤は追い込まれてからも強い パ各選手のストライク数による成績の違い

2ストライクになると、多くの選手は打率を大きく落とすが

 2ストライク時の打撃成績は、その他と明確に異なる点として、三振によるアウトが打席結果に含まれることが挙げられる。また、2ストライクからファウルを打ってもストライクは増えないというルール上の影響もあり、2ストライクでの打数は基本的にノーストライクや1ストライクに比べて大幅に多い。
 先述の通り、三振は全てこのカウントに含む。そして2ストライクとなると打者は際どい球に対してもゾーンを広げて対応する必要があり、投手側からすればカウント次第でボール球を振らせようという配球も増えてくる。それらの要因も重なり、多くの打者はこの状況では打率.140から.220前後に収まる。厳しいカウントでも一定の数字を残している対応力の高い選手として、2ストライク時に打率.240以上の成績を残している選手を、各球団ごとにピックアップした。

○日本ハム
近藤健介外野手:300打数86安打 1本塁打28打点 打率.287

○楽天
藤田一也内野手:65打数16安打 0本塁打1打点 打率.246
島内宏明外野手:269打数66安打 5本塁打24打点 打率.245

○西武
森友哉捕手:242打数60安打 3本塁打37打点 打率.248

○ロッテ
荻野貴司外野手:231打数60安打 5本塁打18打点 打率.260
吉田裕太捕手:25打数6安打 1本塁打3打点 打率.240

○オリックス
吉田正尚外野手:242打数60安打 4本塁打22打点 打率.248

○ソフトバンク
長谷川勇也外野手:21打数8安打 2本塁打3打点 打率.381
川島慶三内野手:38打数11安打 1本塁打4打点 打率.289

 相対的には優れている選手でも、数字はそこまで高くはない。しかし近藤は追い込まれてからの打率が.287と、抜き出た数値だ。リーグトップの103四球を選ぶ選球眼で、出塁率もリーグトップの.422。2ストライクからでも冷静な打撃ができる対応力の高さが、ハイレベルな成績を支えているのかもしれない。
 終盤まで首位打者を争った森と吉田正は、共に打率.248と高い数字を残した。他球団の主力打者では、荻野貴と島内、西川も打率.239。それぞれ、上位打線にふさわしい粘りを発揮した。打数が少ない選手では、長谷川勇の驚異的な高打率が目を引く。21打数で2本塁打と長打力も発揮している。川島は2ストライク時のみならず、ノーストライクで10打数6安打の打率.600、1ストライクで18打数7安打の打率.389と、打数は少ないながらも各カウントで好成績を記録。追い込まれても強いベテランは、スーパーサブとして随所で存在感を示している。

 ファーストストライクにおいて打率.500に迫る素晴らしい数字を記録している選手もいれば、追い込まれたカウントからでも一定以上の数字を残せる選手もいる。1軍で活躍している選手たちは当然ながら相応の実力者ばかりだが、選手によって得意なカウントや、相対的に苦手なカウントが存在することも確かだ。

 森と近藤はノーストライクと2ストライク時の双方で好成績を残し、積極性と対応力を兼ね備えてるといえそうだ。また、ノーストライクと1ストライクの双方で好成績を残しているブラッシュ、ロメロの両選手のように、追い込まれるまでのカウントにおいて抜群の強さを発揮するタイプもいる。

 カウントに応じ、駆け引きの内容やセオリーも変化する。ノーストライク時に強い打者は最初のストライクまでの配球や打者の反応、追い込まれてから強い選手は2ストライクからの粘りや見極めといったように、打者がそのカウントに強さを見せている要因と、それに対抗するバッテリーの攻めを意識してみると、また違った角度から野球を楽しめるかもしれない。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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