「少しでも元気を…」自分を変えた“ファンとの出会い” 自己最高199杯のmiwa似美女【福岡発 売り子名鑑2019】
「嬉しいですし、モチベーションになる」というファンとの繋がり
そんな激務にも関わらず、3年も続けられたのには、1つの転機があったという。「2年目の最初、年間シートで毎日来られるお客様がいたんです。そのお客様に『明日も来る?』と聞かれて。そこから毎日入るようになりました。そのお客様は今でも買って下さっています」。1人の“常連客”との出会いが彼女を変えたという。
売り子として働く原動力となっているのは、やはりファンとの繋がりだ。「常連さんができてきたこともありますし、3塁側なので東京とか遠方から年に1回しか来られないお客様とか、右翼の外野席から1杯を買うために来てくれるお客様もいて。それが嬉しいですし、モチベーションになってます」という。年に1回しかヤフオクドームに来られないビジターファンが、いつ来てもいいようにと、毎日出勤するようにしているという。
自己最高で199杯をマークし、1日平均では150から160杯の売り上げを誇るという「いず」さん。働く中で心がけているのは「キツイときにも笑顔でいれることが大事かなと思います」。キツい時でも笑顔を絶やさず、ファンと接すること。多くの杯数を売り上げること以上に、気にしていることだという。
それには過去のある体験がある。「ファンの人に『キツくても頑張っている姿を見て元気を貰える』と言ってもらえて」。球場でファンからかけてもらった一言。「おこがましいですけど、少しでも見ている人に元気を与えられたらいいなと思っています」。そんな思いも胸に秘めて、彼女は今日もヤフオクドームでビールを売る。