優勝は中学生、ハム宮台の同級生マネージャーの姿も! パ学生ベースボールアプリ選手権
動画から変化球の種類を選別するアプリで審査員の支持を得た奥山さん
しかし、学生たちの斬新なアイデアと野球愛がぶつかり合った結果、審査は非常に難航。予定の時間を延長したのち、見事栄冠に輝いたのは最年少参加者・海城中学校3年生の勝山翔紀さん(15)だった。勝山さんは「スタメシ」と題し、パ・リーグ本拠地球場の飲食店・スタジアムグルメを網羅したアプリを発表。「良い結果ができました」と、あどけない制服姿で豪華賞品を手にした。
審査員特別賞には、宮台康平投手(日本ハム)の同級生で、東京大学大学院2年の奥山理奈さん(23)が選出された。唯一の女性参加者だが、元大学野球部のマネージャーで、野球愛はかなりのもの。自身の東大野球部マネージャー時代に感じた球種が判断できないという悩みをもとに開発した、動画から変化球の種類を判別するアプリで審査員の支持を得た。
昨今のスポーツ業界ではテクノロジーやデータが重要視されているものの、日本野球界はそれらを推進できるエンジニアやデータサイエンティストが不足しており、まだまだ活用基盤が整備できていない状況だ。しかし今回の参加者のように、野球を愛しているからこそ現状に危機感を持ち、柔軟に課題解決に取り組む若者たちはいる。デジタル・ネイティブの新しい発想が、これからますますスポーツ界の発展には欠かせないものとなるだろう。
(「パ・リーグ インサイト」馬塲呉葉)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)