鷹千賀の前に僅か2安打に封じられた西武打線 外崎「良すぎて何もできなかった」
追いつめられて迎える13日の第4戦へ山川「チャレンジャーとして全部出し切る」
■ソフトバンク 7-0 西武(CS・11日・メットライフ)
西武は11日、本拠地での「パーソル クライマックスシリーズ(CS)パ」ファイナルステージ第3戦で、ソフトバンクの先発・千賀の前に8回2安打に封じられて0-7で完敗。3連敗を喫して崖っぷちに追い詰められた。
初回、先頭の秋山が右前安打を放ったが、その後は完璧に千賀に封じられた。3、4回と先頭が四球で出塁するも得点にはつながらなかった。4回は無死一塁から、外崎、山川、栗山が千賀の直球の前に3者連続三振に倒れた。8回2死から源田がヘッドスライディングでこの日チーム2本目となる内野安打をもぎ取ったが、続く森が内角のカットボールを振らされて三振に。またも得点機を逸した。
この日の千賀は最速157キロの直球に加え、代名詞の大きく落ちるフォーク、そして打者の手元で鋭く曲がるカットボールを、ストライクゾーンに精密機器のように投げ込み西武打線を翻弄。外崎が「コントロールがよかった。追い込まれる前に手を出したかったが、手が出ないくらいいいところばかりだった。良すぎて、なにもできなかった」と白旗をあげれば、山川も「直球がやっぱりいいですよね。直球があって、あれだけきっちりコントロールされれば……。シーズン中は荒れていることもあるけど、今日はカウントを悪くすることもなかった」と制球力に舌を巻いた。
結局、得点圏に走者が進んだのは初回と6回のみ。三塁を踏むこともできずに敗れた。赤田打撃コーチは「点差もあったし、走者が出ても送るというよりランナーを溜める展開にしたかったが、今日の千賀に連打は望めなかった。そのくらい良かった」と相手エースの鬼気迫るピッチングに脱帽していた。
この日の敗戦でソフトバンクが日本シリーズ進出に王手をかけた。12日に予定されていた第4戦は台風19号の影響で13日に順延となり、西武は中1日を空けて背水の陣でゲームに臨む。山川は「もともと8.5差あった中でやり返してきた。チャレンジャーとして割り切って、全部出し切る」と不退転の決意を口にしていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)