田中将大、大一番でも冷静さ光る 監督も絶賛「彼は重要な舞台で力を発揮する」
アストロズを6回1安打無失点と制圧、6回68球での交代には「彼は疲れてきていた」
■ヤンキース 7-0 アストロズ(優勝決定シリーズ・日本時間13日・ヒューストン)
ヤンキースの田中将大投手は12日(日本時間13日)、敵地で行われたアストロズとのア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦でポストシーズン(PS)通算5勝目(2敗)を挙げた。レギュラーシーズンで107勝を挙げた相手を6回1安打無失点4奪三振1四球と“制圧”。ヤンキースは6-0で先勝し、アーロン・ブーン監督は試合後に「彼は本当に良かった」と田中を絶賛した。
またも大一番で仕事を完璧にこなした田中。敵地での第1戦という重要な試合で、絶大な勝負強さを誇る田中に先発マウンドを託したブーン監督の選択は正解だった。期待に応える6回1安打無失点の快投。アストロズ打線は手も足も出ず、田中にとって最後のイニングとなった6回を3者凡退に抑えると、敵地ミニッツ・メイド・パークは沈黙に包まれた。
試合後の記者会見で、ブーン監督は「彼は本当に良かった。いいスタートを切ることができた。彼は、自身の体やメカニックを上手くコントロールする術を知っていて、このような重要な舞台では力を発揮することができる。自分の能力を良く分かっていて、どうやったらうまくいくか、なにか効果的であるかを理解している」と称賛。そして、「投球をコントロールしていた」と脱帽した。
6回68球での降板については「彼は疲れてきていた。(投げた)最後のイニングでボールが滑ってきたから」と説明。これについては、田中自身も「大事なのは球数ではないと思います。なので、サプライズというか驚きというか、交代に対しては特に思うことはないですかね」と語っており、納得の降板だったようだ。ヤンキースの強力な救援陣は、田中が降板した後も無失点でつなぎ、快勝した。
PS通算防御率1.32は、7試合以上に登板した投手では史上3位となった田中。歴史的な投球を続ける右腕に指揮官も絶大な信頼を寄せている。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)