西武 佐々木朗希のドラフト1位指名公言 渡辺GM「クジになっても行く覚悟」
競合必至も渡辺GM「一挙手一投足が我々の心に響いた」
西武は16日、東京都内で編成会議を開き、17日のドラフト会議で大船渡・佐々木朗希投手の1位指名を決定した。取材に応じた渡辺久信球団本部ゼネラルマネージャー(GM)は「非常に素晴らしい投手。クジになっても行く覚悟」と話し、複数球団による競合も覚悟で獲得に乗り出す。
競合必至の佐々木の1位指名を公言した西武。渡辺GMはかねてより佐々木を高く評価し、熱視線を送り続けてきた。「投げている姿、走っている姿、けん制、クイック、フィールディング……。投手における全てのポテンシャルが高い」と絶賛した。
さらに自らが視察に訪れた「U-18ワールドカップ」では、カナダ戦でブルペンで準備をしながらも登板機会に恵まれなかった佐々木の姿に胸を打たれたという。「悔しそうな表情を見せながら雨の中で投げ込んでいて、気持ちの強さも見えた。一挙手一投足が我々の心に響いた」とすっかり佐々木にベタ惚れだ。
来季は球団として初めて3軍制度を敷き、若手選手の育成や強化により力を入れることになっている。佐々木の交渉権を獲得しても、入団後は即戦力としては計算せず、3軍制度も活用しながらじっくり育成する方針だ。
渡辺GMは「彼に足りないものは経験値だったり、投げるスタミナだったり。プロに入ってからしっかり鍛えて、チームの柱となるような日本を代表する投手になってほしい」と時間をかけて逸材の覚醒を待つ。球団は松坂大輔や菊池雄星ら、高卒剛腕投手を育成した実績を誇る。「令和初のドラフト1位。なんとか縁があれば」と、”令和の怪物”との縁を信じて17日を迎える。
(安藤かなみ / Kanami Ando)