ヤクルト&西武は投手、鷹は野手強化の狙い鮮明 阪神は“ロマン”指名…12球団ドラフト診断

中日は昨年の根尾に続く抽選2連勝で東邦・石川の指名に成功

 中日は昨年の根尾に続き、与田剛監督が2年連続で抽選で“当たり”を引き、地元のスターである石川の交渉権獲得に成功。根尾、石川と将来の中軸候補をチームに加えることになる。課題は投手力だが、2位で大商大の橋本、3位で東芝の岡野と即戦力投手を、4位でこちらも手薄な捕手に慶応大の郡司を指名。この3球団は競合を制したことからも、上々の指名となったと言えるだろう。

 1位で一本釣りに成功したのは広島とDeNA。広島は1位で競合必至と見られていた森下の単独指名に成功。2位で外野手の法政大・宇草を指名して上位は即戦力に。3位で鈴木、4位で韮沢と将来性豊かな面々も指名した。DeNAは桐蔭学園の森を単独指名。手薄だった若い内野手をまず指名し、2位で立命大の坂本、明大の伊勢と即戦力投手を指名した。

 このドラフトで最も驚きだったのは、阪神だろう。奥川を抽選で外すと、創志学園の西を1位で指名。その後、履正社の井上、横浜の及川、東海大相模の遠藤、中京学院大中京の藤田と甲子園を沸かせた高校生5人を次々に指名する、ファンからすれば“ロマン”溢れる指名に。将来性を重視した投手2人、捕手、内野手、外野手を1人ずつを指名し、そして6巡目で東海大九州の小川を指名した。

 先に記したヤクルトのように特定のポジションに注力した印象を受けるのは西武、ソフトバンクか。西武は佐々木を外し、東芝・宮川を巨人との競合の末に指名。2位で三菱日立パワーシステムズの浜屋、3位でBCリーグ武蔵の松岡と即戦力投手で上位3人を占めた。今季の課題だった投手の補強に力を入れた。

 ソフトバンクは積年の課題とされた野手の補強に力を入れた印象だ。石川に入札して抽選で外すと、JR西日本の外野手・佐藤を“外れ1位”で単独指名。2位では大学ナンバーワン捕手の東海大・海野、4位で東海大札幌の小林、5位で慶大の柳町と指名し、5人中4人で野手の指名となった。

日本ハムはJFE西日本の河野、東海理化の立野の即戦力2人を指名

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