実直な「慶応ボーイ」中日4位の郡司、鷹上林から学んだ“教え” 「成功する人は違う」
高校1年の時に同部屋だった先輩は「一匹狼というか、群れない感じでした」
高校1年の時に同部屋で、特別な雰囲気を持った先輩だった。「一匹狼というか、群れない感じでした」。近寄りがたくもあったが、後輩から挨拶されると、どんな時でも一言、二言は返していた。そのわけを教えてくれた上林の言葉を、郡司は今でも鮮明に覚えている。
「自分が1年生のころ、先輩に挨拶を無視されたことがあった。自分がされて嫌なことは、絶対に人にはしたくない」
高卒でプロ入りした憧れの先輩はその後、常勝軍団ソフトバンクには欠かせない存在に。「やっぱり成功する人というのは違うんだなと思いました」。郡司自身も高校、大学とその姿勢を貫き、プロまでたどり着いた。座右の銘も、上林と同じ「運命を愛し、希望に生きる」。仙台育英高の佐々木順一朗前監督から授かった言葉を胸に刻む。
「これからいろんな困難が待ち受けていると思いますが、自分が成長する糧だと受け入れての乗り越えていきたい」。新たな舞台でも愚直に、誠実に――。7年連続Bクラスに低迷する中日の扇の要は、貪欲に狙っていく。
(小西亮 / Ryo Konishi)