DeNA6位の青森大・蛯名は4の1で大学野球に終止符 「技術を上げていかないと…」
主将&主砲として青森大を16季ぶりのリーグ制覇に導く
春季リーグ戦は3位だったが、この秋のリーグ戦で2011年秋以来、16季ぶりに優勝を飾った。そして、1995年を最後に出場がない明治神宮大会、2008年の大学選手権以来となる全国大会を目指して今大会に挑んだ。しかし、壁は高かった。蝦名は試合後、部員たちを前に「リーグ優勝できたのはみんなのおかげ」と感謝しつつ、「自分も含めて実力が足りない。自分も新チームもよりいっそう、技術を上げていかないと勝てない」と現実を受け止めた。
悔しい大学野球の終わりとなったが、母校に“復活の道”という財産を残した。三浦忠吉監督は「(優勝していなかった)16季をどう埋めていくか、見えていなかったものを4年生が切り開いてくれた。北東北の代表としては恥ずかしい試合になってしまいましたが、僕らの立ち位置としては、新時代を作るいい経験をさせてもらったと思います」と感謝。蝦名に関しても「真面目だから、こういう展開になったことさえも自分の責任と感じるタイプ。キャプテンとしてしんどい1年だったと思いますが、蝦名のチームなので。いろんなことを感じられた経験も彼にとって大きいと思います」と慮った。
細川亨捕手(ロッテ)が西武に在籍していた頃、青森北高から青森大を経てプロ入りしたことに「かっこいい」と憧れ、蛯名も地元からのプロ入りを夢見てきた。4年秋のリーグ優勝も、全国切符を逃した悔しさも置き土産とし、そのスタート地点に立つ。「自分たちは全国大会には出ていない。リーグ優勝だけでなく、全国の舞台に行ってほしいですね」と思いを後輩に託し、目標としてきた世界に足を踏み入れる。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)