JX-ENEOSが7年ぶり白星! ハム4位・鈴木3回無失点のが好救援「勝つことが一番の恩返し」
昨年の指名漏れから肉体強化で球速は4キロ増の最速147キロに成長
「第45回社会人野球日本選手権大会」第3日目が27日、京セラドームで行われた。第2試合のJX-ENEOS対西部ガスは、1-1の同点で迎えた5回にJX-ENEOSが勝ち越しに成功し、2-1で勝利した。JX-ENEOSが日本選手権で白星を挙げるのは2012年に同大会で優勝して以来7年ぶり。JX-ENEOSは先発・江口、西島と繋ぎ、7回からは日本ハムから4位で指名された鈴木健矢投手が救援。3回無失点で1点のリードを守り切った。
リードはわずか1点だったが、「投げやすかった」と強心臓ぶりをマウンドで発揮した鈴木。3イニングを投げ、西部ガス打線を1安打1四球無失点に封じた。左足を高く上げることで、リリースに勢いをつけるフォームは今夏に完成したばかり。独特のサイドスローから力のある直球を投げ込む右腕は「指先の感覚は去年よりずっといいです」と胸を張った。
周囲からはフォームが佐々木朗希(大船渡)に似ていることを指摘されることが多いという鈴木は「(佐々木の活躍と自身のフォーム変更の)タイミングが被ってしまいましたね。似せようというわけじゃないんですが、勢いがつくので……。あそこまで球は速くないですけどね」と、照れ笑いを浮かべていた。
指名漏れを味わった昨シーズンから肉体強化にも励み、球速は4キロアップし最速147キロまで成長。この日はMAX146キロのストレートに鋭いスライダーを織り交ぜ、相手打線を翻弄した。17日のドラフト会議で日本ハムから4位で指名されている鈴木はこの試合を最後にプロの世界に飛び込む。「勝つことが一番の恩返し」と頂点までフル回転を誓っていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)