西武秋山とDeNA筒香がMLB挑戦を表明も…海外FAとポスティングの違いは?
秋山は海外FA権を行使、MLB30球団とNPB12球団と交渉が可能
10月29日、西武の秋山翔吾外野手と、DeNAの筒香嘉智外野手がともにメジャーへの挑戦を表明した。しかし2人の移籍の方法は異なっている。
秋山は「海外FA」での移籍を目指す。海外FAは「フリーエージェント=FA」の1つだ。FAは入団した選手が一定年限、定められた期間以上1軍で選手登録されることで発生する権利だ。FA年限を満たした選手は、12球団すべてと自由に交渉することができる。FA年限は、2007年以降に入団した選手の場合、高卒は8年、大卒、社会人は7年となっている。
FA権はMLBで確立された。MLBのFA権は定められた年限に達すれば自動的に全選手に与えられるが、NPBのFA権は「FA宣言」をした選手のみが行使できる。海外FAは、取得年限が高卒、大卒、社会人とも9年となる。海外FA権を取得すると、MLB球団とも交渉が可能になる。同時にNPB球団との交渉も可能だ。今年の秋山はNPB12球団、MLB30球団と交渉することができる。
NPBの国内FAでは、年俸が高い選手が移籍する場合は移籍元球団は移籍先球団に、金銭補償、人的補償を求めることができるが、海外FAでは原則として移籍元のNPB球団はMLB球団に対し移籍の補償を求めることはできない。