「FA選手に契約のデッドラインを」 MLBの提案に選手会は断固「NO!」
米メディア「提案が通れば、球団はデッドライン後に選手と1年契約を結ぶはず」と指摘
メジャーリーグ選手会はフリーエージェント(FA)選手の契約にデッドラインを設けるというメジャーリーグ機構(MLB)の提案を拒否した。米メディア「CBSスポーツ」が伝えた。
記事では「多くの大物プレーヤーがFAとなったこのオフシーズンはとてもエキサイティングになるかもしれない。同時に最近のトレンドでもあるスローなオフシーズンになるかもしれない」と指摘。その理由として「(大物代理人の)スコット・ボラス氏が多くのトップッププレーヤーの代理人だから」と説明している。また、移籍先がギリギリまで決まらないことにより、「野球関係者の中には、ファンがオフシーズンに興味を失ってしなうではないかと心配する人もいる」と述べている。
記事によると、「MLBは最近、選手会に劇的な変化を引き起こす提案をした」という。「CBSスポーツ」は米スポーツメディア「ジ・アスレチック」の記事を引用し、「契約にデッドラインを設けて、それ以降にサインする場合は長期の契約が出来ないようにするものである」と説明した。
さらに「デッドラインは、サンディエゴで行われる今年のウインター・ミーティング(12月8日~12日)の終わり。デッドラインの日時は、多少変えてもよいということだった。この提案が素早く否定されたのは、選手会がFA市場に与える衝撃を懸念したためだ」と指摘している。
記事は「表向きの理由は、MLBがウインターミーティングの注目を集めたいからということだ。しかし、選手会はこれを拒否した。理由は明白。選手に不利に働くからだ」と説明している。
記事ではさらにこう説明している。「契約のデッドラインを設けると、球団はデッドラインの前に誰とも契約を交わさなくなるだろう。リスクの高い長期契約を避けたい球団幹部は、デッドラインの後まで待って選手と1年契約を結ぶだろう」としている。
かくしてMLBの提案は選手会によってあっさり拒否された。この冬も長いオフシーズンとなるのだろうか。
(Full-Count編集部)