フォークは「挟まない」―元燕の楽天・館山コーチが中日吉見に明かした“金言”

館山が吉見の技術を盗んでいた!? 「右足の使い方と体重移動です」

 ここからディープな技術論が展開される。

吉見「館山さんはどうやってフォークを左右に投げ分けていたんですか?」

館山「実は挟まないんだ。人差し指と中指の2本はストレートと同じ。開くのは下。それでラインを合わせて押し出すように投げる。落ち幅は分からないけど、投げ出しはストレート軌道になるし、コースも間違わない。もう困った時はフォークだった。1イニング全球フォークで完了したこともあった。フォークはストレートと同じように操れたね」

吉見「初めて聞きました。やるしかないですね。パクれるものはパクらないと。(笑)」

 一方、館山が吉見の技術を盗んでいた事実も判明。

館山「右足の使い方と体重移動です。投げ終わった後に右足が跳ね上がる人や腕を逆回しする人がいますが、吉見君はもうこれ以上前で放せないところで放しているので、投げ終わった後に右足はポンという程度。本当にお手本だった。当時、トラックマンがあったら面白いでしょうね。僕も吉見君も極限まで前に持ってきていたと思います」

吉見「では、軸足で立ってフィニッシュまでの意識はどうだったんですか?」

館山「立ちます。重心が決まります。僕の中で重心は風船。お腹にある風船を落とさないようにバッターに向かっていくイメージ。だから、膝と肘の距離だね。吉見君は?」

吉見「僕の意識は左手です。まず、左肩で投げる方向を合わせて立つ。そこからなるべく三塁側を長く見て移動。右足は極力全部プレートに付けておく感覚です」

館山コーチが吉見に送ったエール「『怪我に負けることはなかった』と言えるように」

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