フォークは「挟まない」―元燕の楽天・館山コーチが中日吉見に明かした“金言”

館山コーチが吉見に送ったエール「『怪我に負けることはなかった』と言えるように」

 話はグラブのこだわりへ。

館山「大学から型は一緒です」

吉見「僕もプロ入り後は変えていません。重さと長さはすごく大事」

館山「大学時代に井端(弘和)さんと日本代表で同じだった時にはめさせてもらったグラブがすごく投げやすくて、そのまま5ミリだけバランスを整えてずっと使っています。あと、体の一部なので、僕は2試合に1回のペースで洗います。汚れを全て落として、陰干し。柔らかいとダメ。柔らかいとグラブが握れちゃうので、左手が動く。すると、壁が全部ずれるから、握れない硬さです」

 最後に館山が吉見にエールを送った。

館山「これから野球を始める少年少女に対して、『怪我に負けることはなかった』と言えるようにしてほしい。結果が出なくなって辞めるのは素晴らしいこと。最後の最後まで戦い抜いて欲しいです」

吉見「1年1年が勝負です。先を見るのではなく、今を大事にしたい。若いピッチャーも出てきているので、焦りはありますが、なぜ野球をするのかを常に頭に置きながら、後悔のないようにしたいです」

 1時間半を超えた2人の会話。それは濃密で味わい深いものだった。

(CBCアナウンサー 若狭敬一/ Keiichi Wakasa)
<プロフィール>
1975年9月1日岡山県倉敷市生まれ。1998年3月、名古屋大学経済学部卒業。同年4月、中部日本放送株式会社(現・株式会社CBCテレビ)にアナウンサーとして入社。テレビの情報番組の司会やレポーターを担当。また、ラジオの音楽番組のパーソナリティーとして1500組のアーティストにインタビュー。2004年、JNN系アノンシスト賞ラジオフリートーク部門優秀賞。2005年、2015年、同テレビフリートーク部門優秀賞受賞。2006年からはプロ野球の実況中継を担当。現在の担当番組は、テレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜12時54分~)「High FIVE!!」(毎週土曜17時00分~)、ラジオ「若狭敬一のスポ音」(毎週土曜12時20分~)「ドラ魂キング」(毎週金曜16時~)など。著書「サンドラのドラゴンズ論」(中日新聞社)。

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