プレミア12主催のWBSC 5人制野球「Baseball5」は野球、ソフトに次ぐ第3の競技になるか?
「Baseball5」は5人1チーム、5イニング制で行うストリート野球
「世界野球プレミア12」は日本の初優勝で幕を下ろした。この大会を主催した世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は19日からミーティングを行った。
主にこの会合は世界中の野球・ソフトボール連盟関係者が集まり、これまでの活動報告をはじめ、今後の国際試合やイベントの実施など未来について話し合う場となっている。今年で3回目を迎えたWBCSの会合は約300人が集結している。
2日目を迎えた20日は、会場の各部屋でアジアやアメリカ大陸など地域ごとに分かれたミーティングやスコアのアプリケーションの紹介などが行われていた。数多くの会合の中でも大きな話題となったのは、5人制野球(通称・Baseball5)のワークショップで会場の大ホールに用意されたすべての席が埋まった。
「Baseball5」は5人1チーム、5イニング制で行うストリート野球であり、必要なものはゴムボールのみ。球場や専門施設の建設も必要なく、街中で誰でも気軽に楽しむことができることが魅力だ。投手はおらず、打者がボールを手打ちすることでゲームが進んでいく。WBSCはこれを野球・ソフトボールに次ぐ第3の競技と位置付けており、これまで開拓できなかった場所での競技普及を目指している。
今回のワークショップにはゲストスピーカーとして女子野球W杯の優勝メンバーの1人であり、現在はクラブチーム「侍」でプレーする六角彩子内野手が登場。彼女は「Baseball5」の公認インストラクターとしても活躍しており、国内外での競技普及にも尽力している。
六角は「(Baseball5は)子供から大人まで男女関係なく楽しめるとてもよいスポーツだと思っています」と紹介をした後、現役選手としてプレーしながらも雨の日でグラウンドが使用できないときに「Baseball5」をすることで自身のスキルの向上に役立っていると相乗効果を説明しながら競技普及と発展をPRしていた。
彼女のスピーチ終了後には各国の首脳から数多くの写真撮影の依頼がされるなど、人気を博していた。2年前から始まったこの競技は日本でも体験会こそ行ったものの、まだ認知度が低いのが現状で今後の普及活動が注目される。
会合は22日まで行われ主に今年開催した国際大会や野球・ソフトボール、Baseball5の活動報告などがされる。世界的な競技発展に向けて未来について議論を続けていく。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)