日ハム上原は現状維持1700万円 来季へ体重増に挑戦「とにかく油を食べる」
現在の体脂肪率はチームで一番低い8%、来季目標は「体脂肪率2桁で2桁勝利」
日本ハムの上原健太投手が29日、札幌の球団事務所で契約更改し、現状維持の1700万円でサインした(金額は推定)。ドラフト1位入団した190センチの大型左腕も来季は5年目。「体脂肪率2桁で2桁勝利」を目標に掲げた。
現在の体脂肪率はチームで一番低い8%。「(西川)遥輝さんからは『いつ外野手に来るのよ』と言われています」と明かし、実際に球団から野手転向を打診されたこともあるほどの潜在能力を持っている。ただ、この超アスリート体型が先発投手としてはネックになっていた。
「ガス欠が早いんです。脂肪ってエネルギーを貯められるんですけど、僕の場合は全然ないので、筋肉からエネルギーをとっていく。エネルギーを保つには脂肪が必要なのでどうにか太ろうと思っています」と語った。現在87キロの体重を92キロまで増量し、90キロでシーズンインする計画。「寝たら体重が落ちる」と太りににくい体質のため、1日7~8食の生活に挑戦するつもりだ。
前夜も夕食を3度食べ、間食は弁当だという。「アスリートとしてマズいんじゃないかという生活を逆にすべきなのかなと思っています。とにかく油を食べたいです。油ギットギト、食べないと」。そう言って笑うが、肉体改造に懸ける思いは本物だ。
プロ4年間で通算33試合に登板して6勝8敗。今季も13試合に登板して1勝3敗、防御率5.56と納得いく成績は残せなかった。「去年、一昨年よりしっかりストライクが取れるようになって、球も少し速くなって。それでも成績としてはうまくいっていない。ちゃんとかかったボールがいっているのに打たれて、なんでだろうとずっと考えていましたね」と悩んだ1年だった。だが、フェニクリーグで打者との駆け引きを学び、来季に手応えを感じている。
だからこそ、このオフを無駄にしない。「12月に入ると同時にトレーニングもガッツリやりますし、ガッツリご飯食べますし、ガッツリ投げていこうと思っています。シーズン中の気持ちでこのオフシーズンを過ごしたと思っています」と週2度ブルペン入りして、開幕に備える。「この4年間やってきた数字よりちょっと多いくらいじゃ全然ダメ。1年間1軍の選手としてしっかり投げ抜けるようにやりたい」と5年目の大ブレークを誓った。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)