女子プロ野球退団の加藤優ら3選手が現役続行希望 「また(ファンに)会えたら…」
女子プロ野球を退団する6選手のトークショーに約130人が来場
女子プロ野球リーグから今季限りでの退団を発表した6選手が7日、ベースボール・コンディショニング主催の「Talk show with 6 players」(静岡県三島市)に登場。元埼玉アストライアの加藤優外野手、磯崎由加里投手、谷山莉奈投手、元愛知ディオーネの岩見香枝内野手、榊原梨奈外野手、前田桜茄外野手が参加し、トークショーを行った。
ファンの前に姿を見せたのは11月に行われた引退試合以来。交流を楽しんだ加藤は「(ファンは)変わらず温かいなと思いました」と、再会を喜んでいた。岩見も「試合で会うのとは違って試合の裏側とかファンの方も知りたいと思うので、こういう機会があるのは良いなと思います」と満足げだった。
加藤、磯崎、岩見は今後も現役続行を希望しており、現在もトレーニングに励んでいる。しかし昨年までと大きく異なる状況で、岩見は「環境はそれぞれで、(使える)グラウンドがある、ないという違いもある。この冬に関しては、もう自己責任」と話した。岩見は父が硬式野球の監督を務めるチームのグラウンドを使用しているといい「不自由なく、変わらない」と話した。
磯崎や加藤はグラウンドがない状況だと言い、磯崎は「基本的にはジムに行くくらいで、先日収録をした際に練習場を使い、投げさせてもらった」と機会を探して体を動かしている。加藤も「私もジムか家でトレーニングすることしか。グラウンドを使えていないのが現状で、なんとかしないといけないんですが……」と課題を抱えている。
そんな困難な状況でも、現役を続けていくことに前向きな3人。共通で抱くのは、女子野球の未来に対する思いだ。岩見は「思いはいっぱいある。それが実現できるか」と話した。「少なからず、次の子ども達が女子野球を続けていける環境作りは私たちの年齢の人たちがやっていかなければいけないこと。どういった形で表せるかはわからないけれど、その思いはみんな持っていると思う」という岩見の言葉に、磯崎と加藤も強く頷いた。
この日のトークショーの最後には、「良い報告ができたらいい。また会えたら嬉しいです」とファンに語りかけた加藤。磯崎も「今後も続けていく人もいるので、応援していただけたら」と話し、岩見も「またどこかでお会い出来たらと思う」と再会を誓った。その日が訪れることをファンも強く願っているに違いない。
(臼井杏奈 / Anna Usui)