日ハム、現役引退の田中氏が王柏融へ譲った背番号「3」 「これをきっかけに大爆発…」

日本ハムのスペシャルアドバイザーに就任する田中賢介氏(左)【写真:石川加奈子】
日本ハムのスペシャルアドバイザーに就任する田中賢介氏(左)【写真:石川加奈子】

先月24日のファンフェスティバルで直接、提案も「なかなかオッケーを出してくれず…」

 今季限りで現役引退した日本ハムの田中賢介氏が10日、王柏融外野手へ背番号「3」を譲った経緯を明かした。

 来年1月1日から球団のスペシャルアドバイザーに就任することが決定して臨んだ記者会見。この日、自身が2000年から付けてきた「3」を王柏融が背負うことが発表されたことに触れ「僕の方から彼に提案しました」と明かした。

 異国の地で奮闘する王柏融に、自らの姿を重ね合わせた。メジャーリーグに憧れた田中氏は、13年から2年間米国でプレー。「外国での生活の難しさ、その中で野球をやる難しさをすごく感じました。そういう意味では、ボーロンも本当の力じゃない1年だったと思います。『背番号3をきっかけに彼本来の力が出るのであれば、僕は大歓迎なのでぜひ付けてくれ』と伝えました」。

 台湾の3冠王として鳴り物入りで入団したものの、ケガもあって思うような成績を残せなかった王柏融が背番号変更を希望していることを知り、先月24日のファンフェスティバルで直接、提案した。だが、背番号「3」の重みを知る王からはすぐには返答がなかったという。「なかなかオッケーを出してくれず、すごく悩んでいましたけど、最終的に僕の願いを聞いてくれました」と1週間前に快諾の知らせを聞き、喜んだ。

「ボーロンがしっかり打たないとチームも機能しないと思うので、これをきっかけに大爆発できるように。僕もそれ以上にサポートできることがあれば、やっていきたいですし。頑張れ! ボーロン!」と田中氏は笑顔でエールを送った。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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