鷹ドラ1甲斐野、防御率4.14でも3倍超5000万円 GMが語る「最高の評価」のワケ

10日に契約更改に臨んだソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】
10日に契約更改に臨んだソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

9月の日本ハム戦2試合で喫した2/3回での7失点で防御率跳ね上がる

 ソフトバンクのドラフト1位ルーキー甲斐野央投手が10日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、今季の年俸1500万円から3倍超となる3500万円増の5000万円で来季の契約にサインした。今季入団したルーキーの中では最高額となり、チームメートで新人王となった高橋礼投手と同額となった。(金額は推定)

 東洋大から2018年のドラフト1位で入団した甲斐野は1年目で開幕1軍入り。勝利の方程式に組み込まれると、プロ野球記録となるデビュー13試合連続無失点をマークし、シーズン途中には離脱した森唯斗投手に代わって抑えも任された。65試合に登板して2勝5敗8セーブ26ホールド、防御率4.14の好成績。野球日本代表「侍ジャパン」でも「第2回 WBSCプレミア12」の優勝に貢献した。

 今季12勝をマークして新人王に輝いた高橋礼投手と同じ5000万円で更改となった甲斐野。本人は「礼さんよりは下だろうと思っていた。ビックリしました」と語っており、予想外の高評価だったようだ。

 ただ、球団としては最大限の高い評価を下したよう。交渉後に三笠杉彦GMは「彼の能力もあるが、緊迫した場面でポストシーズンも含めて70試合以上を投げてくれた。メンタルの強さを信頼して首脳陣も使った。1年目で能力とメンタルの強さがあって登板数を重ねられたことを大きく評価した」とコメントした。

 防御率が4.14だったことに対しても、三笠GMは「ちょっと疲れていて、打たれることもあったが、それ以外は働いてくれた。リリーフはイニング数が多くないので、点を取られると防御率は跳ね上がる。トータルで、防御率4点台というのはあまり気にしていない」と語る。シーズン終盤の9月15日、16日の日本ハム戦で計2/3回で7失点を喫したことがあった。

 9月14日時点での防御率は3.09だったが、この2試合で一気に4.18まで跳ね上がってしまった。これが最後まで大きく影響することになっており、評価を下げる要因にはならなかったよう。三笠GMは「1年目としては最高の評価をしました」と、最大級の評価であったことを強調していた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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