元DeNA須田、中日3位指名の東芝・岡野に太鼓判 「新人王狙えるくらい活躍する」
「2019年度社会人野球表彰式」でベストナインを受賞した須田
「2019年度社会人野球表彰式」が11日都内ホテルで行われ、ベストナインを受賞したJFE東日本・須田幸太投手、最優秀防御率賞の東芝・岡野祐一郎投手ら受賞選手が出席した。
8年間在籍したDeNAを退団し、JFE東日本に復帰して1年目でベストナイン、最多勝利投手賞を受賞した須田が「自分のことのように嬉しかった」と語ったのが、岡野が今年のドラフトで中日から3位で指名を受けたことだった。
岡野はドラフト上位候補とされながら昨季は指名漏れを味わい、その悔しさをバネに躍進。今季8試合に登板すると6勝を挙げ、防御率は0.87と抜群の安定感でエースとしての役割を全うした。須田は「個人としては、今年は岡野くんが引っ張っていってくれたと思う。(自分がベストナインを)取ったけど、岡野くんがよく頑張ってくれた」と社会人野球界をリードした岡野の活躍を称えた。
須田が岡野の指名を喜ぶ理由は、その成績をただ称賛しているだけではない。「宮川(東芝・西武1位)があんなに成長できたのはどうしてかと聞くと、やっぱり岡野の存在があったからだと言う。若い選手には大卒2年目でだめでも、3年目頑張ればいけることを示してくれた」と周囲に与える好影響も十分に認めている。
「今年は岡野中心に(社会人野球界が)回っていた。彼が中日にいくんだったら、(中日を)応援しようかな」と笑顔を見せた須田だが、「1年間活躍するのがどれだけ大変かは分かっている。本人が、自分がどんな位置にあるかを自己分析することが大事」とプロの厳しさを知る先輩らしくアドバイスを送った。
それでも「このままやれば新人王狙えるくらい活躍すると思う」と須田から太鼓判を押された岡野は「自分も須田さんに負けないように頑張ろうというつもりでやってきた。そういう(新人王)候補になれるようなピッチングをしていきたい」と気を引き締めていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)