MLB球団幹部はマイナー球団削減案を支持 「貧困に近い状態で生活する多くの選手が」
マイナー球団の削減案にDバックスGM、ブルージェイズの球団社長らが支持
大リーグ機構(MLB)が現在160チームあるマイナーリーグ球団から42チームを削減することを検討しており、MLB側と球団側が対立。マイナーリーグは大反対する一方で、削減案を支持する球団幹部もいるという。米ヤフースポーツが伝えている。
「マイナーリーグシステムの縮小が球界にとってベストだと考えるMLB球団幹部がいる理由」
米ヤフースポーツはこう見出しを付け、削減案を支持する球団幹部たちの声を紹介。ダイヤモンドバックスのマイク・ヘーゼンGMはこれまでのマイナーリーグの歴史を称えつつ「選手を育成する最適な方法について話し合ってから長い時間が経過しました」とし、次なるステップに向け動き出す時が来たことを語っている。
記事ではマイナーからメジャーへの昇格率はわずか10パーセント程度であることを言及し、多くの若い選手たちが「メジャーリーグでどうなるか正確に予想することは難しい」と考えているようだ。ブルージェイズのマーク・シャパイロ球団社長も「進化しなかったことは選手を育成する環境です。メジャーリーガーの移動方法については配慮しますが、マイナーリーガーたちには酷いバス移動をさせ、回復に支障をきたしています。時代遅れの部分」と、長時間移動を強いられるマイナーの環境を非難。
その他にも薄給で生活すること自体が苦しいことなどを指摘し球団幹部の人間も「労働環境で貧困に近い状態で生活する多くの選手がいるよりも、より良い待遇を少ない人数の選手に向けた方が好ましい」と、これまでよりも“少数精鋭”の育成を求めている。
匿名での取材に応じたGMも、経費削減が理由でマイナー削減案に賛同しているわけではないことを言及し「我々がしようとしていることはマイナーリーガーたちの環境を良くすることに使用することです。給与、食事、設備に向けてです」とし、削減対象となっている42球団のうち、多くの設備がプロ野球の基準を満たしていないことを明かしている。
最後にヘーゼンGMは「可能な限り選手の状況を良くすることが我々の責任。愛する野球の発展が重要であることを我々は理解しています。それに反することは誰も望んでいません。しかし、選手の育成の仕方を新しくすることについて、我々には声を上げる責任があります」と、マイナーリーグの改善を望んでいた。
(Full-Count編集部)