野球の楽しさを…阪神福留、楽天牧田らが吉本イベント参加 「やめるのはいつでもできる」

阪神・福留、楽天・牧田らが参加した「よしもとエンジョイベースボール」の様子【写真:佐藤直子】
阪神・福留、楽天・牧田らが参加した「よしもとエンジョイベースボール」の様子【写真:佐藤直子】

野球で悩む小学生を対象とした「よしもとエンジョイベースボール」開催

 野球は好きだけど、野球で悩みを抱えている子どもたちを対象とした新たな野球イベントが誕生した。22日に神宮球場を舞台に「よしもとエンジョイベースボール」が開催され、野球大好き芸人とプロ野球選手がタッグを組み、野球で悩みを抱える小学校5、6年生の男女約50人と、心の底から野球を楽しんだ。

 この日、子どもたちに野球の楽しさを取り戻してもらおうと集結したのは、遠藤章造(ココリコ)、トータルテンボス、とにかく明るい安村、おばたのお兄さんら野球大好き芸人に加え、ヤクルトの新投手コーチに就任した斎藤隆氏、阪神の福留孝介外野手、楽天に入団した牧田和久投手、ヤクルトの上田剛史外野手という幅広い経験を持つ野球選手だ。

「とにかく楽しもう!」を合い言葉にスタートしたイベントでは、前半にキャッチボール、ティー打撃、投球練習、守備練習を実施。時折、雨粒を感じるあいにくの天候だったが、子どもたちは時間が経つにつれて積極的になり、寒さを物ともしない元気な掛け声を響かせた。

 後半には、斎藤投手コーチと上田のヤクルトコンビ率いるAチームと、福留&牧田の海外経験組が率いるBチームに分かれてミニゲームを行った。この日、初めて出会った子どもたちが多いにも関わらず、試合が始まると互いに声援を送ったり、励まし合ったり、チームとして結束。試合前に守備位置や打順を決める時は遠慮がちで自己主張しなかった子どもも、最後には「投げたい!」「打ちたい!」と積極的になり、試合終了の頃には全員が満面の笑みを浮かべていた。

 イベントを通じて、野球大好き芸人&プロ野球選手が続けたのは、子どもたちへの前向きな声掛けだ。失敗を指摘するのではなく、「いいフォロースルーだね」「よくあそこでバットを振れた」と子どもたちの努力を積極的に称賛。子どもたちが野球を楽しいと思える環境作りに励んだ。

 トークコーナーでは斎藤投手コーチは野球を続けようか迷っている子どもたちに「やめるのはいつでもできるし、簡単な選択肢。できれば続けてほしい。でも、続けるにしても、やめるにしても、自分で決断して下さい」と語りかける場面もあった。

 野球好きの息子が自身でプレーするのをやめてしまったという吉本興業の社員が、同じような思いをする子どもたちを増やしたくないと発案。「話を聞いた時は迷わず賛同しました」とココリコ遠藤。斎藤投手コーチも「子どもたちが野球を楽しくプレーできる環境を、これからも整えていきたい」と話し、1回限りのイベントではなく、今後も継続して開催していくとした。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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