ロッテ待望の先発ローテ左腕に名乗り! 小島和哉がプロ1年目を振り返る【前編】
2軍で励みになったのは投手コーチの存在「自分の今までやってきたことを出そうと」
6月21日のイースタン・ヤクルト戦はプロ入り最長8回を投げ、3安打無失点で勝ち投手に。ところが、本人としては「勝ち負けは別というわけではないんですけれど、自分の中の評価するポイントとしては、例えば8回無失点のその試合でも結構反省点が多かったので、あんまり内容的には良くなかった」のだという。
「でも、そういうところからまた課題や新しいものが出てくる。課題を全部改善して1軍に上がったわけではないのですが、一つでも二つでも課題を克服することで自分の中で“このボールだったら通用するな”とか、“この状況だったら冷静に考えて一個アウトを取ろう”とか、“最悪1点取られてもいいや”とか、そういう風にゆとりを少しでも持てるようになりました」
キャンプから初登板までの間に様々なアドバイスに耳を傾けたが、「いろいろ試していたんですけど……自分のいいものをなくしたっていうほどでもないですけど、あまりいい方向に行かなくて」と悩んだこともあった。そこでも励みなったのが、やはり投手コーチの存在。
「清水さんに『大学4年の投球を見て、いい! と思ったからプロの人が選んでくれたんだ。とりあえず1年間は自分の持ってるものを出してみて、それで結果が出なければ変えるっていう選択肢も必要だと思う。全てを鵜呑みにするんじゃなくて、自分の中でいいものはいいし、ちょっと合わないなと思ったら、捨てる覚悟も大事だぞ』っていう話をされました。そこからはとりあえず自分の今までやってきたことを出そうと思ってファームではやっていました」
ファームでの試行錯誤が実り、プロ初登板からちょうど3か月後の7月4日、再び1軍先発のチャンスが訪れた。