20歳マイナーリーガー“初任給”は3万6000円! 元大リーガー告白「衝撃を受けた」
大金を得られるメジャー昇格を目指して、マイナーリーガーは低賃金に屈せず汗を流す
マイナーリーガーは生活面の充実よりも「夢」。将来メジャーの大舞台で大金をつかむチャンスがあるからこそ、選手たちは低賃金にも屈することなく一心不乱に汗を流すという。
「メジャー昇格を果たす選手はほとんどいない。そうした選手たちの多くがそれほど長くはプレーできない。プロ野球選手の大多数が最低賃金で多くの時間プレーする。しかし、彼らには夢を叶えるチャンスがある。その夢が我々に公平さを見えなくさせる。同じ職業で年俸3000万ドル(約33億円)もいれば、1.3万ドル(約142万円)もいる。この隔たりは資本主義で説明できるかもしれないが、意図的にそうなってもいる」
今オフはアストロズからFAとなっていた剛腕ゲリット・コールが9年3億2400万ドル(約356億円)でFA投手史上最高額で契約。毎オフ、超大型契約が話題となっているのが「夢」をつかむのはごく一握りだ。グランビル氏は、こう締めくくっている。
「私を含め多くの選手たちがマイナーリーグについて受け入れている意識を変えなければならない。選手たちは力を持っているが、厳しいメジャーリーグで戦って大金を得ている時に、自分が直面していないことを考えるのは難しいし、過ぎ去ったことを考えるのはもっと難しい。システムが存在する理由はもちろん雇用主サイドによるものであるが、選手たちがマイナーリーグが過去のものになった時にこうした問題をそれほど考えないことにもあると、私のような元選手たちが示すこともできる」
現状では多くのマイナーリーガーたちが生活のためにウーバードライバーなどの副業を行っている。現在のMLBと選手会の労使協定が終了する際にマイナー選手たちの待遇改善も議題となりそうだ。メジャー昇格の夢があるとはいえ、“ハングリー精神”だけでは片付けられない厳しい議題となりそうだ。
(Full-Count編集部)