沖縄新球団「琉球」、NPB4球団経験の寺原隼人氏が投手コーチ 「経験を伝えたい」
横浜時代の同僚、小林社長からの就任要請を快諾
沖縄からNPB入りを目指す新球団「琉球ブルーオーシャンズ」のお披露目会が12月17日に行われた。そこには、NPB経験者9人を含む28人の選手たちとともに、今季引退を表明し、第2の野球人生をスタートさせる寺原隼人投手コーチの晴れやかな笑顔があった。
清水直行監督、勝崎耕世トレーニングコーチ、井手正太郎打撃コーチと共に壇上に上がった寺原新コーチは「今回投手コーチをさせていただきます。よろしくお願いします。僕自身、今年で現役を引退いたしまして、また野球に関われる仕事をいただき、感謝しております。ベイスターズでは宜野湾キャンプ、オリックスでは宮古島キャンプ、そしてヤクルトでは浦添キャンプと、勝手ながら沖縄には縁を感じておりますので、これから皆さんと一緒に、このチームを盛り上げていければと思っています」と決意を示した。
昨年オフにソフトバンクを自由契約となった寺原氏は今季ヤクルトへ移籍。4月11日には約2年ぶりの勝利を挙げ、存在感を示した。しかし、今季2勝目をあげた7月3日の広島戦を最後に1軍での登板機会はなく、9月17日に引退を表明。その後、公の場で姿を見る機会はなかった。
「しばらくは何もしていなかったんですよ。引退して初めて野球から少し離れて、今までは『ちょっと、体を動かさないと。練習しないと』と、思っていたんですが『やらなくて済むな』っていうのが1か月半くらい。その間はのんびりと過ごしていました」
心身を休め、これまでの野球人生でお世話になった方々への挨拶周りをしていた11月初旬、横浜時代にチームメートとして共に戦った小林太志球団社長から連絡が入った。新球団の投手コーチへの打診をだった。引退時に「若い選手たちに経験を伝えたい」と語っていた寺原。旧知の仲間からの誘いに、迷うことなく参加を決めた。
「不安な面もありますが、楽しみでもあります。最初は、今まで教えていただいたことを(選手たちへ)伝えていく形になると思いますが、いろいろ見ていく中で、自分なりに『こうしたらいいんじゃないか』とか出てくると思うので、そういうところは伝えていきたい」と、新たなチャレンジへの思いを語った。