DeNA関根は「大リーガーより上、No.1だ」PO進出に導く走攻守にメキシコ記者断言
関根はメキシコ・ウインターリーグで5打数3安打2盗塁、チームを前後期リーグ首位通過へ導く
横浜DeNAベイスターズの関根大気外野手がプレーしているメキシコ・ウインターリーグのヤキス・デ・オブレゴンが27日(日本時間28日)、前期リーグに続き、後期リーグも首位通過を決めた。この日、ホームで行われたトマテロス・デ・クリアカン戦には2-5で敗れたが、3.5差で2位につけているチャロス・デ・ハリスコも敗れたため、3試合を残し、1位が確定した。関根は「2番・左翼」でフル出場。4試合ぶりの安打を放ち、5打数3安打2得点2盗塁と結果を残した。
「個人的にも1位通過を目指していた。強い思いがあったので、こっちにいる間に決められたことがよかったです」。関根は28日(同29日)まで現地でプレーする予定。チームにとっても、この試合はホームでのレギュラーシーズン最終戦だった。チームは後期リーグここまで20勝8敗、勝率.714と高い勝率を保ったまま首位を走り続けた。
「後半戦はチームに貢献できない試合もあったが、チームメートに助けられた。野手が打てない試合も、投手陣が頑張ってくれたし、完敗する試合がほとんどなかったのは投手陣のおかげです」
同リーグは前期リーグと後期リーグの順位に応じてポイントが与えられ、そのポイントの合計数でレギュラーシーズンの順位を決め、10チーム中上位8チームがプレーオフに進出するシステム。前期リーグ、後期リーグともに1位だったチームは、13-14年シーズンのナランヘロス・デ・エルモシージョ以来6年ぶり。オブレゴンはすでにレギュラーシーズン1位通過を決めており、プレーオフでは準々決勝を8位のチームと対戦する。
関根は「自分自身もヤキスファンになりましたし、なんとか頑張ってほしい。日本にいた時よりも、このリーグのプレーオフの大切さを感じるようになった。勝つことで地元ファンも喜んでくれるし、トーナメントを1つずつ勝ち進んでほしい」と、約3か月間ともに戦ってきた仲間にエールを送った。
試合中には場内アナウンスで、この日が関根の地元での最後の試合になることが紹介され、チームメートらによる日本語でのお別れメッセージ映像がオーロラビジョンで流されるサプライズも。最後の打席では1万4984人の来場者が総立ちで関根に拍手を送り続けた。
これまでもシーズン途中でチームを離れた助っ人は何人もいたが、こうした送別の演出はなく、関根は「めちゃくちゃ嬉しかった。今までの出来事を形として残して頂いたし、周りの人も喜んでくれた。感謝しかないです」と感激の様子。関根はこの日は左翼だったが、これまで主に「1番・中堅」で試合に出場しており、地元のベテラン記者からは「30年以上このチームを見てきたが、これだけ何でもできる優れた外国人のセンターはいない。過去にはバリバリのメジャーリーガーもプレーしたことがあるが、関根の方が上。いろんな方向に打てて、バント、盗塁、守備もできる。彼がNo.1だ」と絶賛された。
わずか3か月の間に、地元ファンから愛されるようになった関根。最初は打率1割からのスタートで、ベンチを温めたこともあったが、最後はファンに惜まれつつ、オブレゴンの街を離れる。