仙台育英が選抜に向け始動! 147キロ1年左腕が決意「日本一、エースを奪い取る」

最速147キロ左腕・笹倉は「エースを向坂さんから奪い取る」

 最速147キロ左腕の笹倉世凪(1年)は「奪」としたため、「日本一を奪い取るという意味と、エースを目指しているのでエースを向坂(優太郎、2年)さんから奪い取るという目標でやりたいです」と意気込んだ。シンプルに「日本一」の3文字に気持ちを込めた田中主将は「日本一になるために必要なことを毎日考え続ける1年間にしたいです」と決意をにじませた。

 目標の「日本一」に向け、大きな刺激がある。仙台育英は先月22日に開催された全国高校駅伝で26年ぶりに男女同時優勝を果たし、サッカー部はこの日の準々決勝で敗れたものの、全国高校サッカー選手権で30大会ぶりに8強入りした。部員と父母らを前に挨拶した須江航監督は陸上競技部とサッカー部をたたえ、「硬式野球部もアベック優勝の陸上競技部に続く成果を残したい」と力を込めた。また、部員たちには「野球を通じてたくさんのことを学んでほしい」とも話した。

「日本一という大きな目標がありますが、まずは1人1人が成長し、それにふさわしい人間になること。目の前に大会が近づくと視野が狭くなり、勝つことにしか意識がいかなくなりますが、それではダメ。勝ちにどれだけの価値をつけられるかが部活動だと思うので、皆さんで力を合わせながらそういうことを忘れずに戦っていければなと思います」

 14時40分頃に年始の行事が終わると、グラウンドや室内練習場に散らばった選手たち。トレーニングをしたり、黙々とティー打撃で打ち込んだり、グラウンドで須江監督のノックを受けたり……。雪がちらつく中、“春”を待つ仙台育英ナインが元気に動き出した。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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